子連れ去りでカタール仲介 ロから4人ウクライナ帰還

 【キーウ共同】ロシアが侵攻するウクライナで子どもが連れ去られている問題で、中東のカタールが仲介に動いていることが明らかになった。ロイター通信は16日、カタールが仲介した枠組みにより、2~17歳の子ども計4人がロシアからウクライナに帰還すると報じた。

 外国政府が仲介する形は初めてとみられ、今後の帰還進展につながる可能性がある。カタール外務省は16日、子どもを家族に再会させる手続きを実現させたと発表し「重要な一歩」と強調した。

 ロイターによると、カタールの高官は、枠組み構築はカタールがロシア、ウクライナ両国と数カ月間の秘密交渉を行った結果だと明かした。

 ウクライナ政府はロシアにより連れ去られた子ども約2万人の身元を特定。これまでに帰還した子どもは約400人にとどまる。国際刑事裁判所(ICC)は子どもの連れ去りに関与したとしてロシアのプーチン大統領らに逮捕状を出した。

 カタールはイスラム組織ハマスによる人質の解放にも動いているとされる。

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