11/10 京都市京セラ美術館に泊まれる!開館以来初のプレミアムな体験を。

概要

【CELEBRATING 90TH 京都市美術館90周年記念祭<関連プログラム>モダン建築に泊まろう】

【日時】11月10日(金)19:30~11日(土)9:00頃(予定)

【対象】<1>小・中・高生とその保護者<2>18歳以上

【場所】京都市京セラ美術館京都市左京区岡崎円勝寺町124 地図(Googleマップ)

【参加申込】10月11日(水)10:00より先着順で受付開始、最終締切10月25日(水)

参加申込※外部サイトへ移動します。※参加申込にはteketの登録が必要です。

【集合場所】京都市京セラ美術館 本館1階旧西玄関

【料金】1テント48,000円(消費税込)

※シュラフ・軽夜食・朝食・フラーテントを紙で作るワークショップ・夜の美術館ツアー費・保険料等込

主催:京都モダン建築祭実行委員会、京都市

協力:THE NORTH FACE/ザ・ノース・フェイス、株式会社ブランコ、株式会社三嶋フーズ、水と米、カルチュラルエデュツーリズムカウンシル

画像提供|THE NORTH FACE/ザ・ノース・フェイス

バックミンスターフラー「2-METER DOME」は何がすごいの?

ジオデシック・ドーム(通称フラードーム)
フラーの技術と発明のなかでも最も多くの人々に知られた三角形の安定性を応用した半球形構造体。「ジオデシック」とは球体上の二点を結ぶ「測地線」のこと。最少の表面積で最大の体積を持つ形態が球体であるという原理を応用し、最軽量にして最強かつ高い耐久性を持つ居住空間が実現できることを証明。南極や富士山頂などの過酷な環境下でも採用されました。

フラードームが生まれた経緯

1950年代半ばに特許取得し、世界中につくられたジオデシック・ドームの数は20万棟を超えるとも言われています。THE NORTH FACEの若き創業者ケネス・ハップ・クロップ、プロダクト・デザイナーのマーク・エリクソン、製造部門責任者ブルース・ハミルトンは、当時主流のAフレーム型テントに代わり、バックパックに詰めて一人で運ぶことができる軽さと頑丈さを備え、かつ充分な居住空間をもつ新たなテントを模索。1975年「二十世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と呼ばれた天才思想家、工学者のリチャード・バックミンスター・フラー監修のもと、常識を覆す新形状のテント《OVAL INTENTION》を生みだす。コンセプトは最少のもので最大の効果を得ることを意味するフラーの造語「ダイマクション」。通常のテントは複数の直線ポールでテント本体を支えるが、弓状にしなるシャフトタイプのポールを骨組材とし、垂直の柱が一本も無い。このテントはTHE NORTH FACEの未来を決定づける大ヒット商品となった。1976年には、イギリス・カナダ合同隊によるパタゴニア遠征に採用。風速200kmとも伝えられる暴風雪に、従来のテントがことごとく吹き飛ばされていくなか、唯一強風に耐え、隊員たちの命を守り抜いた。1984年、同じくフラー監修による《2METER DOME》を発売。半径2メートルの大型ドームテントで、ヒマラヤ遠征をはじめ現在も多くの極地探検隊に採用されている。《OVAL INTENTION》の誕生から43年。2018年にはフラーのジオデシック・ドーム理論を継承しながらも根本から設計を再考した《Geodome 4》が誕生。宇宙船を思わせるユニークな外観、耐風性や強度を担保するためのワイヤー補強、立ち仕事も可能な広々とした居住空間を実現。 「快適な住環境が幸せを生み出す」という偉大な思想家、工学者が残したメッセージは、さまざまに進化を遂げながら地球上のあらゆる場所で、現在も生き続けています。

バックミンスター・フラーってどんな人?

リチャード・バックミンスター・フラー
フランク・ロイド・ライトやイサム・ノグチらと親しい交流を持ち、建築学、幾何学、自然科学、人類学を横断した独自の領域を開拓。地球を太陽エネルギーで動き、乗組員(人類)の生命を維持する船「宇宙船地球号」と喩え、サスティナブルエコロジーといった全地球規模の問題を提起しその解決策を示唆し、次世代の多くの建築家たちにも多大な影響を与えました。
代表作に、ジオデシックドーム(通称フラードーム)やモントリオール万博アメリカ館など。主著(邦訳書)に『宇宙船地球号操縦マニュアル』(1968年)、『バックミンスター・フラーのダイマキシオンの世界』(1960年)などがあります。

editor : 地野 裕子/Hiroko Chino

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