【タイ】商業施設サイアム、パルコら7社と提携[商業]

サイアム・ピワットは7社とパートナーシップを結んだ。左から2人目がパルコの中田氏=16日、タイ・バンコク(NNA撮影)

タイの商業施設開発・運営大手サイアム・ピワットは16日、タイの首都バンコクで、日本のパルコなど海外の大手商業施設の運営会社7社とのパートナーシップを発表した。自社の会員サービス「VIZ」の会員に新たな買い物体験を提供して満足度を高める狙いがある。

サイアム・ピアットは今回、パルコのほか、◇台湾の超高層ビル「台北101」◇香港の商業施設「時代広場(タイムズスクエア)」◇シンガポールの繁華街オーチャードの商業施設「アイオン・オーチャード」◇マレーシア・クアラルンプールの商業施設「パビリオンKL」◇インドネシア・ジャカルタの商業施設「プラザ・インドネシア」——の各商業施設と中国のコングロマリット(複合企業)の復星国際とパートナーシップを結んだ。韓国の現代百貨店とも交渉を進めており、早ければ今月にも話がまとまる見通しだという。サイアム・ピアットでチーフカスタマーオフィサーを務めるパーンテープ氏は「どの国からの人が多くタイを訪れているか、また、タイ人がどの国を多く訪問しているかを選考の基準にした」と説明した。

サイアム・ピワットは現在、自社アプリ「ワンサイアム・スーパーアップ」を通じてVIZの会員にさまざまな特典を付与している。VIZの会員数は現在170万人。21年12月の運用開始以来2倍に増えた。今回サイアム・ピワットとパートナーシップを結んだ7社はVIZの会員に、各社の店舗で使えるクーポンを発行したり、買い物金額が一定の基準に達した場合にラウンジの利用やリムジンでの送迎などのサービスを提供したりするといった特典を与える。

パルコのグローバルマーケティング部の中田洋子ゼネラルマネジャーはNNAの取材に対し、「他社との情報の共有や意見交換は非常に有益。他のパートナー企業と比べて首都圏以外に多くの店舗を抱えている点を当社の魅力としてアピールしていきたい」と述べた。

サイアム・ピワットは、首都バンコクで商業施設「サイアム・パラゴン」「サイアム・センター」「サイアム・ディスカバリー」を運営。このほか、他社との合弁でバンコクのチャオプラヤー川沿いで大型複合施設「アイコンサイアム」、バンコク近郊でアウトレット「サイアム・プレミアム・アウトレッツ・バンコク」を運営している。

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