マーリンズのキム・アングGM ナンバー2への降格が退団の理由か

日本時間10月17日、マーリンズはキム・アングGMが退団することを発表した。2020年11月にアメリカ4大スポーツ史上初の女性GMとなり、今季はチームを3年ぶり(短縮シーズン以外では20年ぶり)のプレーオフ進出に導いたアングGMだが、「球団との考え方の不一致」によってマーリンズを離れることを決断した。「ESPN」のジェフ・パッサン記者は、マーリンズがアングGMの上司となる編成本部長の採用を望んでいることを報じており、「ナンバー2への降格」が退団を決断する最大の理由となった可能性もありそうだ。

マーリンズのブルース・シャーマン・オーナーは「球団は2024年の契約オプションを行使したが、キムは相互オプションの行使を拒否した」と述べ、球団側はアングGMの残留を望んでいたことを明らかにした。「我々の球団組織への彼女の貢献に感謝したい。ただちに新たなリーダーシップ探しをスタートする。ファンと地域コミュニティのために、今年の素晴らしい進歩の勢いをさらに加速させていきたい」と今後の方針を示した。

一方、アングGMは「先週、ブルースと私は野球運営部門の再編成計画について話し合った。どのようなものであるべきかについて、私たちの意見が完全に一致していないことが明らかになった」と退団を決めた経緯を説明。現時点でアングGMはフロントオフィスの「ナンバー1」という立場だが、マーリンズが新しく編成本部長を採用した場合、アングGMは「ナンバー2」に格下げとなる。このあたりにアングGMが不満を持ったのではないかとみられている。

今季はスキップ・シューマッカーを新監督に招へいし、夏場のトレード・デッドラインでは打線強化のためにジェイク・バーガーとジョシュ・ベルを補強。これらの動きが上手くハマり、マーリンズは得失点差-57ながらも1点差ゲームに驚異的な強さを見せてプレーオフ進出を勝ち取った。MLB公式サイトでマーリンズを担当するクリスティアナ・デニコラ記者が「年間最優秀エグゼクティブの有力候補」と言うように、GMとして素晴らしい働きを見せた1年だった。

なお、チーフ・ベースボール・オフィサーのハイム・ブルームを解任したレッドソックスが現在、フロントオフィスの新たなリーダーを探しており、アングGMのレッドソックス移籍を予想する声も上がっている。

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