大島町 土砂災害から10年 死者36人行方不明3人 追悼式で犠牲者悼む

36人が死亡し、今も3人が行方不明となっている伊豆大島の土砂災害が発生して10年となりました。災害現場の跡地に整備されたメモリアル公園では追悼式典が行われ、町長や遺族らが犠牲者をいたみました。

10年前の10月16日未明、大島では、台風の直撃に伴う大雨で発生した大規模な土砂崩れが多くの民家をのみこみ、36人が亡くなり、いまも3人が行方不明となっています。

現場の跡地はメモリアル公園として整備され、災害の発生から10年という節目となった16日、追悼式が行われました。

大島町長:「追悼と災害の記録を伝承し、希望の島 にぎわう島 優しい島の実現に向け、被災を繰り返さず安心して住み続けられる街づくりを積極的かつ着実に推進すると共に、多くの犠牲のもとに得られた教訓を決して風化させないよう、引き続き全力で取り組んでいく決意です」

式典では出席した遺族らが慰霊碑に花を手向け、10年前に犠牲となった大切な家族たちに言葉をかけていました。

一人息子を亡くした女性:「(Q:お花を捧げる時に何を思われました?)いやー本当にね…もう何で…早く逝って私らだけ残して逝ったのかなと…涙が出るほどね…訴えてきました。10年経っても忘れることは出来ないです。(Q:今声をかけるとしたら?)いやぁ…戻ってきてって言いたいです。元気で顔見せてって思います」

弟夫婦を亡くした男性:「弟夫婦が犠牲になった。弟の家の壁にかけてあった壁時計、それが午前2時25分で止まってるんですよ。それが焼きついて、未だに10年経っても午前2時25分になると私目が覚めちゃう。トラウマじゃないけども、そうやって弟たちも辛かっただろうなと常にそう考えている」

島の海岸では16日朝、町役場と警察、消防の約30人が残る行方不明者3人の捜索を行っています。

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