かごしま国体第10日 バドミントン少年少女 長崎チームが23年ぶり3位!

バドミントン少年女子で3位入賞した諫早商高単独の長崎チーム。左から根波、岸本、西田=指宿市、指宿総合体育館

 特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」第10日は16日、鹿児島県内各地で14競技が行われ、長崎県勢は陸上、カヌーで入賞者が相次いだ。
 陸上勢は成年女子5000メートルの森智香子(積水化学)が15分43秒31で2位に入ったのをはじめ、少年女子A100メートル障害の松田晏奈(長崎日大高)が13秒47(追い風参考)で3位、少年女子B100メートル障害の吉永優衣(西諫早中)が13秒82で5位入賞。松田は予選で大会新、県新の13秒38、吉永は予選で日本中学最高となる13秒54をマークした。
 カヌー勢は成年男子ワイルドウオーター・カヤックシングルスプリントの寺島崚一郎(諫早市役所)が2位入賞。スプリント・カヤックシングル200メートルで成年男子の水本圭治(チョープロ)が4位、少年男子の松本誉也(西陵高)が5位に入った。
 3位決定戦に臨んだバドミントン少年女子は大阪に2-1で逆転勝ち。少年女子として23年ぶりの3位入賞を果たした。
 最終日は17日、鹿児島市の白波スタジアムで陸上と総合閉会式を実施する。

◎西山監督「気持ちが上回った」

 諫早商高単独のバドミントン少年女子が23年ぶりとなる3位入賞を果たした。大阪との3位決定戦はダブルスを落として後がない中、第1、2シングルスの西田、岸本で連勝。2-1で逆転勝ちした。「実力は向こうが上。やれることをやり続ける強い気持ちが上回った結果」。西山監督(諫早商高教)は大舞台で力を発揮した選手たちに最大級の賛辞を送った。
 今大会のメンバーで唯一の3年生の岸本にとって、諫早商高バドミントン部は「質が高く、毎日の練習がきつかった」。逃げ出したくなったこともあったが、西山監督の熱心で的確な指導の下、着実に成長していった。今回は夏のインターハイ8強から、ワンランク上のステージに立った。
 迎えた高校ラストゲーム。状況は最悪だった。15日の準決勝で2年生の根波が右太ももを負傷。同じく2年生の西田と2人での戦いを余儀なくされた。これまでペアを組むことはほとんどなかったが、気心知れた後輩と諦めずにラケットを振り続けた。
 そのダブルスを落としたものの、ここからまた、持ち味の粘り強さを発揮した。西田が「岸本先輩まで絶対に回す」と1勝すれば、岸本も負けじと足を動かした。最終ゲームまでもつれた試合を勝ちきった。
 高校生活の集大成を終えた岸本は「3位に満足せずに日本一を」と後輩たちに夢を託した。新チームの主将となる根波は「先輩が残した結果を私たちの世代で超えてみせる」と思いをしっかり受け止めていた。

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