JR東海と西日本、九州の3社は17日、東海道・山陽・九州新幹線車内に設置している喫煙ルームを2024年春に全て廃止すると発表した。健康志向の高まりや喫煙率の低下から、車両内全面禁煙に踏み切る。
対象車両は「N700系」と「500系」(JR西のみ)。喫煙ルームは16両編成の3、10、15号車と、8両編成の3、7号車に設置している。
3社とも災害などへの対応力強化を目的に、廃止後の喫煙ルームに非常用飲料水を配備する。JR東海とJR西は500ミリリットルのペットボトルを座席定員分搭載し、駅以外の場所で長時間停車せざるを得ない場合などに、利用客に対し速やかに配れるようにする。
東海道・山陽新幹線にはかつて喫煙車と禁煙車があったが、07年にデビューしたN700系は喫煙ルーム以外は禁煙とされ、九州新幹線も全線開業した11年以降に喫煙ルームを運用してきた。500系には08年に設置された。
一方、JR東日本は07年に全ての新幹線車両を全面禁煙にしている。(大島光貴)