【イスラエル・ハマス戦闘】邦人退避チャーター便「3万円」、政府に批判の声 野党は追及の構え

国会(資料写真)

 イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘を巡り、日本政府が退避を希望する在留邦人向けにチャーターしたジェット機の搭乗に1人3万円の負担を求めたことにSNS上などで批判の声が広がっている。

 野党は本年度予算に必要経費を計上済みであることを示し「予算を活用せずに当事者に負担を求めるのはおかしい」(立憲民主党議員)と指摘。20日召集の臨時国会で追及する構えだ。

 政府の発表などによると、チャーター機は13日に手配された。イスラエルの中心都市テルアビブの国際空港を14日に出発し、同日中にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに到着。搭乗者は8人だったという。

 ほぼ同時期に韓国政府は自国民をイスラエルからソウルまで韓国軍機で退避させたが、この際に51人の日本人も無料で受け入れた。SNS上では韓国への謝意コメントが書き込まれる一方、有料とした日本政府に対しては「まるで三途(さんず)の川の六文銭(渡しの船賃)」などと批判があふれ「1人3万円」がトレンド入り。到着地が本国ではなくドバイだった点にも「中途半端で無責任」といった疑問が相次いでいる。

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