無人機調達で中国依存を指摘 ロシア財相、国産拡大へ予算投入

中国広東省珠海市で国際航空宇宙ショーを前に公開された中国の無人機=2021年9月(ゲッティ=共同)

 【キーウ共同】ロシアのシルアノフ財務相は16日、下院の予算・税務委員会で、ロシアは無人機(ドローン)の調達で中国からの輸入品に依存していると指摘し、2025年までに国産品比率を4割に引き上げる目標を掲げた。無人機産業の基盤整備に予算約600億ルーブル(約920億円)を割り当てる。ロシアメディアが伝えた。ウクライナ侵攻でも活用する無人機の国産化を急ぐ。

 ロシアは侵攻で中国製無人機を主に偵察用に使っているとみられ、攻撃用としてはイラン製「シャヘド」を多用している。プーチン大統領は8月に国営軍需企業に攻撃用無人機の生産強化を指示するなど国産品の拡大を進めている。

 ウクライナ軍は17日、16~17日の夜間にロシア占領下の東部ルガンスクと南部ザポロジエ州ベルジャンスクを攻撃し、ヘリコプター2機を破壊したと発表した。

 ウクライナのダニロフ国家安全保障・国防会議書記は16日、国内でロシア情報機関が新たなネットワークを構築し、偽情報を流すなどしてウクライナを不安定化させようとしているとの見方を示した。

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