「ふるさと納税につなげたり活性化に期待」“国内最大級”エビの陸上養殖施設開設へ NTTなどの合弁会社が磐田市と協定締結

静岡県磐田市がエビの陸上養殖の一大産地として注目を集めています。「京都大学発のスタートアップ企業」と「NTT」の合弁会社が市内でのエビの養殖事業に乗り出しました。

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10月17日、都内で行われた締結式には、草地博昭磐田市長、「京都大学発のスタートアップ企業」と「NTT」の合弁会社「NTTグリーン&フード」の社長などが出席し、市内に国内最大級のエビの陸上養殖施設を開設すべく協定を結びました。

エビの養殖施設を建設するのは、磐田市竜洋地区。遠州灘や天竜川に囲まれ、豊富な水があり、エビの養殖に適していると選ばれました。

<草地博昭磐田市長>
「ふるさと納税につなげたりとか、考えるだけでも随分活性化に期待できるなと思う」

この施設は、2024年夏以降に養殖を開始する予定ですが、実は、磐田市では、すでに別の企業がエビの養殖を始めています。

<海幸ゆきのや 日納真吾社長>
Q活きがいい。なんというエビか?
「バナメイエビ」
Q味の特徴は?
「非常に甘くて、うまみ成分が多いのが特徴」

2022年7月から磐田市竜洋地区で国内最大級のバナメイエビの陸上養殖を始めたのは、関西電力の子会社「海幸ゆきのや」です。

「バナメイエビ」は、天ぷらやエビチリなどによく使われます。

<清水英之記者>
「食感はプリプリとしていて味は甘みが強く、噛んでいるうちに旨味が増してくる」

「海幸ゆきのや」には、大きな水槽が6つあり、年間およそ80トンのバナメイエビを出荷しています。

9割を海外からの輸入に頼っていたエビですが、バナメイエビは稚エビから4か月ほどで出荷でき、投資に対するリターンも期待できるそうです。

<海幸ゆきのや 日納真吾社長>
「この土地は海水と淡水、両方井戸が取ることができる。エビの養殖には非常に水が大事なので」

「海幸ゆきのや」は、同業者が同じ竜洋地区に来ることを前向きにとらえています。

<海幸ゆきのや 日納真吾社長>
「『バチバチのライバル』といった声もあるが、磐田が国内養殖の一大産地みたいな形で認知度が上がっていくっていうことが非常にいいことではないかと思う」

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