米、対中半導体規制強化 AI利用、抜け穴ふさぐ

米ワシントンのホワイトハウス=8月(共同)

 【ワシントン共同】バイデン米政権は17日、先端半導体を巡る中国への輸出規制を強化すると発表した。昨年10月に打ち出した規制の抜け穴をふさぐため、人工知能(AI)に使用される半導体の規制基準などを変更した。中国による先端技術の軍事利用を防ぐ狙いがある。

 バイデン大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談を11月に米サンフランシスコで実施する方向で調整する中、新たな火種となる可能性がある。ロイター通信によると、米政権は中国に対して事前に規制強化方針を通知した。

 第三国経由で中国に流入するケースも防ぐため、中国以外の数十カ国への輸出にも米政府の許可が必要となる。半導体製造装置の規制範囲も拡大。日本などが実施した製造装置の規制に合わせたとみられる。

米議会上院の証言に臨むレモンド商務長官=4日、ワシントン(AP=共同)

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