蓮如さんのお宝集合 新幹線延伸を機に加賀、あわらで来春展示

蓮如上人ゆかりの品の特別展を紹介する(右から)大谷館長、宮元加賀市長、森あわら市長、田井野総務部長=あわら市の吉崎御坊蓮如上人記念館洋画を寄贈した寺西理事長(中央)と書を贈った中川常任理事(左)=小松市役所

  ●18日から公募

 浄土真宗中興の祖、蓮如上人の史料を展示する吉崎御坊蓮如上人記念館(あわら市)などで来春、石川、福井両県の社寺や民家にある上人ゆかりの品を一堂に集めた展示会が初めて開かれる。来年3月の北陸新幹線敦賀延伸に合わせ、北陸に根付いた蓮如さんの教えや歴史文化を発信し、観光振興につなげる狙い。同館を運営する本願寺文化興隆財団(京都市)が18日から展示品の公募を始める。

 17日、同館で大谷祥子館長、宮元陸加賀市長、森之嗣あわら市長が会見し、特別展「福井、石川の家庭に残る蓮如さんのお宝大集合」(北國新聞社後援)の開催を発表した。加賀、あわら両市が共催する。

 蓮如上人は1471(文明3)年、現在のあわら市吉崎に拠点となる吉崎御坊を建立した。4年間の滞在中、布教で各地を回ったため、北陸三県には直筆の名号などが多く残っているという。

 来年3月6日~4月23日を会期とする特別展では、こうしたゆかりの品を石川、福井両県から約70点集めて展示し、地域の歴史文化の見直し、ふるさと愛の醸成、誘客の促進につなげる。

 財団によると、あわら市吉崎2丁目の吉崎寺が所蔵する「鬼女の木像」などを借りる予定となっている。バラエティーに富んだ展示とするため、蓮如上人と関わりのある品を広く募る。

 集まった品は同館のほか、加賀、あわら両市にまたがる越前加賀県境の館、加賀市大聖寺関町の大聖寺鴻玉荘で展示する。会場では蓮如踊りとも呼ばれる同市無形民俗文化財「シャシャムシャ踊り」の映像なども上映する。

 会見で宮元市長は「真宗王国・北陸の歴史文化を発信する機会にしたい」、森市長は「新幹線で訪れる観光客に蓮如上人の魅力を知ってほしい」と述べた。

 ゆかりの品に関する情報提供などは田井野章浩財団総務部長=080(2442)2703=まで。

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