難民へ古着届けよう 茨城・古河の諸川小 協力呼びかけへ

本番に向けてプレゼンを練習する4年生児童=古河市立諸川小

茨城県古河市の市立諸川小(前田隆浩校長)は、不用になった子ども服を世界各地の難民に贈る「届けよう、服のチカラ プロジェクト」に取り組んでいる。11月6、7の両日、児童450人と教職員が古着などを学校に持ち寄り、仕分け作業や箱詰めなどを行った上で、同月末までに発送する。

同プロジェクトは、ユニクロやGUなどを運営するファーストリテイリングが国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、全国の小中高校と取り組む社会貢献活動。2023年度は約740校が参加している。同校は課題解決力や起業家精神を養う授業として、10月30日の朝会で4年生69人が各学年の教室に出向いて3分間のプレゼンテーションを行い、協力を呼びかける。

13日には、各グループでプレゼン用の資料作りやリハーサルなどがあり、「難民の子どもたちに洋服を」「戦争を連想される迷彩や武器、ドクロ、血などの絵柄はだめ」など、本番さながらに呼びかけを展開した。4年2組の駒場有紗さん(10)は「難民の人たちは大変な思いをしている。寒さから身を守るため多くの服を届けたい」と話した。

持ち寄られた子ども服は、春夏と秋冬のキッズ用とベビー用の三つに分類後、段ボールに詰める。事務局指定の倉庫に発送し、輸送中の盗難防止や破損防止のため50キロずつに圧縮され、UNHCRとファーストリテイリングで届ける国や数量を相談・決定する。

前田校長は「ただ単に子ども服を届けるだけでなく、難民について学び、地域紛争や世界情勢を考える機会にもなる」と期待する。

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