国籍も障害も超えて…15カ国20団体が集結!さいたまで国際ふれあいフェア 浦和で“世界旅行”を堪能

本格的なボッチャのコートが構内に出現。弾まないボールの珍しさにも人が集まった

 外国人市民との交流を図る「国際ふれあいフェア」(さいたま観光国際協会主催)が、同市浦和区のJR浦和駅東口前で開かれ、約5500人(主催者発表)が訪れた。4年ぶりに飲食の出店が再開。インドやロシアなど各国の料理を買い求める客でにぎわった。浦和のうなぎをPRする「うなこちゃん」も登場。「コロナ前の盛況さに戻った」と、関係者は話していた。

 15カ国20団体が出店する会場にはカラフルな雑貨や手作りのアクセサリーなど世界の民芸品が並ぶ。家族で訪れた浦和区の市川雅行さん(50)は子どもと民族衣装の試着を楽しんでいた。「海外旅行をしなくても、地元で世界の気分が味わえる」。たまたま来たらやっていたので寄ったという南区の主婦(85)は「インドネシアのカレンダーを買った。日本で売っていない珍しい品物ばかり」と、喜んでいた。

 特設ステージではフラダンスやゴスペル、太極拳などが披露。南区の栗原幸子さん(80)はスケジュールを指さし「最後の演目までいるつもり」と笑った。実行委員長で、ボランティア歴40年以上の志賀芙美子さんは「コロナ禍で我慢していた分、一層の盛り上がりを感じる。外国人を含むボランティアに支えられて元の形に戻れた」と語った。

 同フェアには、今年140周年を迎えた浦和駅も協力。駅長の鳥羽三男(とりば・みつお)さんは開会式で「地域交流こそ国際交流」と呼びかけた。駅構内では「ボッチャ体験会」を開催。同社は社内で大会も開いているといい、自前のロゴ入りコートとボールを用意した。元気いっぱいにボールを投げていた戸田市の大浜ゆずちゃん(2)は、楽しそうにはしゃいでいた。

 企画から携わった副長の静山弘美さんは「地域とつながる面白いことができればと思った。年齢や国籍、障害の有無を問わず誰でもできるボッチャを通して、駅に親しみを感じてもらえれば」と話した。

会場を南国の雰囲気に包んだ特設ステージのフラダンス

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