繰り返されたタイヤ泥棒…買い取り業者で盗品発見、運送業の男性逮捕「ローン返済で」 民家の軒先や玄関がターゲット…その後、なぜか不起訴に

タイヤ盗で逮捕の男性不起訴=さいたま地検

 さいたま地検は17日、マンションの駐車場からタイヤを盗んだとして逮捕された埼玉県桶川市の運送業男性(58)について、不起訴処分とした。処分理由は明らかにしていない。

 男性は7月3日、さいたま市のマンション駐車場でホイール付きスタッドレスタイヤ4本などを盗んだとして、窃盗の疑いで7月26日に県警捜査3課と上尾署に逮捕されていた。

■窃盗容疑、買い取り業者でタイヤ発見(以下、初報記事)

 マンションの駐車場から車のタイヤを盗んだとして、県警捜査3課と上尾署は7月26日、窃盗の疑いで、桶川市、運送業の男(58)を逮捕した。

 逮捕容疑は7月3日午後1時~同10日午後3時半ごろ、さいたま市のマンション駐車場でホイール付きスタッドレスタイヤ4本とタイヤカバー(計約3万1千円相当)を盗んだ疑い。

 捜査3課によると、今年1月上旬から県南東部の一般住宅や集合住宅の敷地内からホイール付きタイヤが盗まれる被害が散発。3月末に川越市の中古車販売店からタイヤ14本が持ち去られた事件で、付近の防犯カメラから犯行車両が浮上し、4月の上尾署管内で起きた窃盗や7月のさいたま市の事件で同様の車両が使われていたことなどから、男の関与を特定した。

 男は民家の軒先や玄関付近など、主に屋外に保管されていたタイヤを軽トラックに積む手口で犯行を重ねていた。県警はさいたま市の事件で盗まれたタイヤ4本を県内の買い取り業者で発見、押収した。男は容疑を認め、「生活費やローン返済のために使った」と供述しており、転売目的で盗みを繰り返していたとみられている。

 県内では昨年1年間のタイヤ盗難被害は約240件だったが、今年1~6月の半年で280件にも上る。前年1~6月は85件で、約3.3倍に急増している。県警は280件のうち、上尾、北本、桶川市を中心に男が数十件に関与しているとみて、調べている。

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