エアバス成都プロジェクトが完了 12月に稼働開始予定

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【成都(中国)2023年10月12日新華社=共同通信JBN】中国四川省成都市双流区で、このほどAirbus Aircraft Full-Lifecycle Service Project(エアバス航空機フルライフサイクル・サービスプロジェクト)が完了し、12月からの稼働が見込まれています。それまでに、航空機の駐機場、保管、メンテナンス、アップグレード、改良、解体、リサイクルをカバーするワンストップサービスを世界市場に提供する予定です。

双流区政府(Shuangliu District Government)によると、このプロジェクトの総投資額は60億人民元、総建築面積は6万4368平方メートルで「4つのセンターと1つのプラットフォーム」を建設する計画であり、2つの整備格納庫、2つの航空資材倉庫、オフィスビル、それに付随するビルを含むとのことです。

プロジェクトの開始から完了までに429日かかりました。Airbus(Chengdu)Aircraft Full-Life Cycle Service Co., Ltd.のBrian Agnewゼネラルマネジャーは、「わずか14か月で双流区はこのユニークな工場地帯にさまざまな技術的要件をもたらしました。エアバスは世界中に何百もの工業施設を有していますが、双流区が示した建設のスピード、工業デザインのレベル、建設のクオリティーに深く感銘を受けています」と述べました。

Airbus Aircraft Full-Lifecycle Service Projectは、航空機メーカーが運営する世界でただ一つの航空機リサイクルプロジェクトです。中国、さらには世界で唯一の存在として、過去429日間、双流区のすべての参加ユニットは努力とリソースを集中して科学的に建設を実行し、プロジェクト建設の「加速」を達成しました。

Brian Agnew氏は「先進的な工場エリアの完成は、われわれオペレーションチームの仕事の始まりを意味しています」と述べました。このプロジェクトは、中国民間航空事業団(Civil Aviation Administration of China)と欧州航空安全機関(European Union Aviation Safety Agency)の検査と承認を受ける予定です。

双流のハイエンドな航空製造業と最新の航空サービス産業の統合および発展を促進する重要な「チェーンリーダー」として、このプロジェクトは航空機重量の90%を超える航空機部品を回収し、グローバルな中古航空資材取引市場を通じて再利用できるようにします。2030年までに生産額は400億人民元を超えると見込まれています。その時までに、エアバスは中国で「組み立ては北、サービスは南」という新たな開発パターンを真に形成することになります。

双流航空経済区管理委員会(Shuangliu Aviation Economic Zone Management Committee)の関係者は「このプロジェクトの運営は、双流の航空経済にとって新たなIPの誕生を意味するものでもあります。双流はエアバスプロジェクトを中心に、より多くの上流と下流の産業を結集し、航空産業における強力なチェーンの構築を支援し、エアバスプロジェクトチェーンの主な効果を活用し、継続的に産業サービスチェーンを拡張することになります」と紹介しました。

双流区は民間航空機能プラットフォームに重点を置き、民間航空機搭載機器研究開発・製造センターと国際空港技術革新・応用転換スペースの建設を加速しています。さらに、双流は、業界の企業に個別化されたサービスを提供するために、120畝(約8万平方メートル)の民間航空機搭載機器工業団地も計画しています。

ソース: Shuangliu District Government, Chengdu