ガザに祈りを捧げたベンゼマ、フランスで四面楚歌に? 内務大臣「彼はテロ組織と関係がある、誰もが知っているとおりだ」

写真:“母国”フランスで批判を受けるベンゼマ ©Getty Images

フランス内務省のジェラルド・ダルマナン内務大臣が、元フランス代表FWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド/サウジアラビア)と、スンナ派のイスラム主義組織である『ムスリム同胞団』との関係を指摘し、非難している。

現在、ユダヤ人国家のイスラエルと『ハマス』(イスラーム主義を掲げるイスラム組織で、パレスチナ自治区ガザを実効支配している)の間では激しい軍事衝突が起きており、多くの民間人が死傷する事態となっている。

この惨事を受け、ベンゼマは自身の公式X(旧ツイッター)上に「女性や子どもたちをはじめ、容赦ない不当な爆撃の犠牲者となったガザ住民のために、私たちの祈りを捧げる」と投稿。その後、元イスラエル代表GKであり、ラ・リーガのラシン・サンタンデールやデポルティーボ・ラ・コルーニャ、マジョルカなどで活躍した経験のあるドゥドゥ・アワット氏から5カ国語で侮辱される事態となった。

スペイン紙『マルカ』は「元フランス代表のベンゼマは、イスラエルとの紛争におけるパレスチナ支持を表明した。これにより、ベンゼマは世界中から批判を受けている」と伝え、次のように続けた。

「彼が最も深刻な非難を受けているのは、ほかでもないフランス国内だ。ダルマナン内務大臣は、ベンゼマが『ムスリム同胞団』と呼ばれるテロ組織と関係があるとして非難している」

『マルカ』によると、ダルマナン内務大臣は「誰もが知っているように、カリム・ベンゼマは悪名高いテロ組織とつながりを持っている」と述べた模様だ。

20世紀前半のエジプトで生まれた『ムスリム同胞団』は、イスラーム法によって統治されるイスラム国家の確立を目標としている。同組織は、非暴力を重視した旧世代に代わり「防衛的暴力」を掲げる若手世代が台頭していることもあり、次第に先鋭化。日本を含む各国政府からテロ組織としての認定を受けている。

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