amazarashi、NEWアルバム『永遠市』より「下を向いて歩こう」のMVを今夜21時にプレミア公開!

秋田ひろむを中心としたバンドamazarashiが、10月25日(水)にリリースされるニューアルバム『永遠市』に収録される楽曲「下を向いて歩こう」のMVを10月18日(水)21時よりYouTubeにてプレミア公開することを発表した。 ▼amazarashi「下を向いて歩こう」』Music Video(2023.10.18 21時プレミア公開) https://youtu.be/EZJuWCSMTg4

また、アルバム『永遠市』の完全盤、初回盤に掲載される全曲セルフライナーノーツより「下を向いて歩こう」の解説が公開された。

下を向いて歩こう(アルバム『永遠市』ライナーノーツより)

2022年春頃、体調を崩してツアーを中断した。ツアー再開までの半年ほど休みをもらったが、その間医者に言われて夜型の生活から朝型の生活に戻し、朝起きてからの散歩を日課とした。太陽の光を浴びたほうが良いとのことだった。できるだけ音楽のことやバンドのことをを考えずに過ごすつもりだったが、それも中々難しく、朝の光を浴びながらもやもやした心持ちで歩いていた。その気持ちを思い出しながら作った歌。制作したのは2023年に入ってから。休養中は一切曲を作らなかった。

amazarashi「永遠市」特設サイト https://www.amazarashi.com/eternalcity/

「永遠市」

アレクサンドル・コルパコフ 袋一平訳『宇宙の漂泊者』より

光速を超えた宇宙探検から地球へ帰還し、地球の時間からおくれた者たち「相対性人」が暮らす町。

音楽で生きてゆくと腹を括った瞬間があった。それは、そのころの僕にとっては、世間一般でいうところの”幸福”や”安定”との決別と同義だった。

社会的に生きてゆく術も持たず、属する場所もない僕は、この星の人間ではないのだろうと感じていた。そんな僕が生きてゆくにはこの地球とは別の価値観を持つ他の世界を探す必要があると思われた。そしてそれを実現できる可能性があるとすれば、唯一音楽だけがその方法たり得ると考えた。僕にとっての探査機になり得ると。

僕にできることは限られていた。というより、僕ができることで人の心を動かすことができるものは限られていた。孤独や疎外感、怒りを音楽にした。僕が望んでそうした部分もあるが、大半は人が褒めてくれる方へ、認めてくれる方へと導かれた気がする。少なくない共感者が僕らを見つけてくれた結果、僕の世間外れで独りよがりな音楽は不思議と社会性を帯びてきた。以前は居場所がなく疎外感を感じていたこの地球に「居場所がないと歌う」という居場所が与えられた。それはときに滑稽に思えたが、嬉しくもあった。戸惑いももちろんあった。その居場所に抗ってみたこともあったし迎合したこともあった。新しく出会うこの世界の住人と、相容れない思考と言葉をなんとか駆使し、この社会とコミュニケーションを図った。その過程がこのアルバムだ。

「これは映画 じゃなく生活」

『下を向いて歩こう』より

僕はこの地球で再び生きてゆこうと試みている。

amazarashi 秋田ひろむ

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