早産などで小さく生まれた低出生体重児の成長を記録できる「リトルベビーハンドブック」の青森県版が完成した。県が17日、青森県版の導入を求めていた保護者団体の代表らを県庁に招き、贈呈式を行った。県立中央病院などで配布するほか、県ホームページで内容を公開している。
ハンドブックは主に1500グラム未満または32週未満で生まれた赤ちゃんを想定。母子手帳と異なり、発育曲線のグラフが0グラムから始まるなど、個々に合わせた記録を残すことができる。地域の相談窓口や各種助成制度をはじめ、就学に関する情報などもまとめた。本年度の作成分は700部。県病と県内四つの地域周産期母子医療センター、各市町村の窓口で配布する。
贈呈式には「青森リトルベビーサークルUlu」代表の宮田由姫美さん(36)=青森市=と、「あおもりNっ子くらぶ」代表の石田由紀さん(49)=同=が出席し、宮下宗一郎知事からハンドブックを受け取った。同じく導入を求めてきた公明党県本部代表の伊吹信一県議らも同席した。
昨年6月に次女を572グラムで出産した宮田さんは「わが子の身長や体重を記録できないのはとてもつらく、ようやく青森県でも導入されてうれしい。このハンドブックが家族の不安解消につながればいい」と話した。
低出生体重児の家族サークル支援などを行っているNPO法人HANDS(東京)によると9月15日現在、全国39都道府県がハンドブックを導入している。