CSファイナル突破のカギは? 広島カープ “下剋上野球” 甲子園で阪神タイガースに勝つには【クライマックスシリーズ】

青山高治 キャスター
ファーストステージの2戦は本当にいいゲームでした。短期決戦ってやっぱりおもしろいです。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
ただ、解説する側としては頭フル回転で(頭が痛くなって)家に帰って、ソファーでずっと寝ていましたから。それぐらい、やっている選手たちもしんどかったと思うんですけれども、若い選手にとってはそうとう自信になった2試合だったんじゃないかなと思います。

積極さい配ができる理由

石田充 アナウンサー
その2試合を数字で振り返りながら、日本シリーズ進出へのカギも見ていこうと思います。

なんと言っても “新井さい配” 、どんどん積極的に仕掛けるということで、ファーストステージ第2戦は、リードの場面で先制ホームランの 西川龍馬 選手にバントを命じて、4番・堂林翔太 と思ったら、そこに代打・松山竜平 。

その後、4番にはショート・矢野雅哉 選手が入るんですが、終盤、同点に追いつかれて満塁。矢野選手は守備固めで入っているから本当は代えたくないところだったんですが、ここで 田中広輔 選手を使って決勝タイムリーという流れだったんです。

いろんな選手が出た2連戦でしたが、野手17人がベンチ入りしていたんですが、出場しなかった選手が何人いるか? 誰かというと、1人は3人目のキャッチャー・磯村嘉孝 選手。

もう1人は、この選手は出ていなかったか?っていう選手なんです。それは、上本崇司 選手でした。これ、逆に上本選手がいるからどんどんカードが切れると。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
もちろん、そのとおり。どこでも守れますから。

石田充 アナウンサー
逆に甲子園で上本選手がいつ、どういう出番があるかっていうのも注目して見ていただきたいと思うんです。

過去データ CSファーストステージを無敗で突破すると…

続いて、歴史です。ファーストステージを無敗で突破したチームというのは、今回のカープが7度目ということになります。その後なんですが、2度ほど、歴史上、下克上に成功しています(2014年・阪神、2007年・中日)。

その共通点です。2位で通過したチームが無敗でファーストステージを勝ち上がると、そのままファイナルステージは無敗で、日本シリーズに進出しているんです。3位だったらダメだったんですけど、2位のチームが無敗でいくと必ず日本シリーズへと、無敗で勝ち抜くというデータがあるんです。これは、このまま行ってほしい。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
数字上は100%ってことですね?

石田充 アナウンサー
過去は。

青山高治 キャスター
2位のチームが無敗なら、そうだってことですよね。

田村友里 キャスター
じゃあ、カープも行けるじゃないですか。

甲子園での阪神は手ごわい…

石田充 アナウンサー
過去はそうなんですが、そういう浮ついた心は、こういう数字で1回、静めておきましょう。

今シーズン vs. 阪神
マツダスタジアム 7勝 6敗
甲子園 2勝 9敗 1分

甲子園では苦しい戦いです。詳しく見ていくと、勝ちゲームは乱打戦。負けるときはロースコアなんです。乱打戦を増やそうというのは、もう短期決戦の対阪神では難しいと思うので、この負けゲーム(2得点以下)を勝ちにする方法が大事だと思うんですよね。

それは、どうするかというと、これしかない。「失点を少なくして、終盤勝負へ」。まさにファーストステージ第1・2戦の野球、これを甲子園でもできるかどうかが、このネガティブな数字を覆す唯一の方法だと思います。

天谷宗一郎 さん
そうですね。ファーストステージの2試合ともにカープらしい戦い、新井監督がやりたい野球をしっかり掲げたうえで選手がしっかりとついていっているんです。勢いはやっぱりカープの方にあると思いますから、ぼくはこういう試合ができるんじゃないかと思います。

青山高治 キャスター
本当にわくわく・ドキドキする野球を見せてもらいましたから。

ファイナルステージのキーマンは?

天谷宗一郎 さん
本当に一瞬たりとも目が離せないというか、次は何を仕掛けてくるんだっていうのをぼくらが感じているってことは、相手チームの阪神は絶対感じますから、それはプレッシャーになると思うんです。

石田充 アナウンサー
ぜひ、甲子園で高校球児のように躍動していただきたいです。では、天谷さん、ファイナルステージのカギを握るキーマンは誰でしょうか?

天谷宗一郎 さん
ファーストステージは、ベテラン(秋山翔吾 選手)というふうに言いましたけど、しっかりと活躍できる場をベテランが作ってくれたので、ファイナルステージは、若い選手・小園海斗 選手をキーマンとして挙げたいと思います。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)

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