浅野拓磨退団ショック、パルチザン監督の比喩がシュール「文化が違う。電車が2分遅れたら駅長は死にたくなる」

「並外れたプロフェッショナル。悪いことは何一つ言いません」と理解を示すが、唯一残念だったのは――。

日本代表FW浅野拓磨が度重なる給与未払いを理由にセルビア1部パルチザン・ベオグラードとの契約を解除すると発表した騒動だが、移籍先の候補が浮上するなど新たな展開に突入している。そうしたなか、パルチザンのアレクサンダル・スタノイェヴィッチ監督がこのほど定例の記者会見で、突然チームからいなくなった浅野について、次のようにコメントした。

「ご承知の通り、アサノが突然去ったという事実そのものが、私たちにとってショックでした。選手たちは落胆し、彼がどれだけ愛されていたか、信頼されていたかが改めてよく分かりました。こうしたショックは過去にないものの、それでも私たちは『パルチザン』であり、この状況を克服するための選手は揃っています」

そのように指揮官は相当にショックであると率直な思いを語るとともに、この難局を全員で乗り切りたいと言う。

「アサノは私が出会った中でも並外れたプロフェッショナルでした。悪いことは何一つ言いません。環境は快適とは言えなかったでしょうし、また文化の違いも理解しています。彼は話す機会がありましたが、一言も残さず去ってしまいました。ここを離れたいと望んでいるとは一切知らせませんでした。それだけが唯一、私にとって残念ことです。それぞれ選手は異なる文化からここに集まってきています。(彼の国は)列車が2分遅れると、駅長は死にたいと思うそうです」

そのように最後は“海外から見た日本”を垣間見ることができる、ややシュールな比喩で締めくくっている。

そうしたなか浅野には現在スペイン2部3位のUDアルメリアが、新天地候補に浮上。セルビアメディアは「今最も近づいている」と報じている。

イングランドのアーセナルFCから昨季加入したジャガー浅野はセルビア1部2シーズン目、リーグ33試合・18ゴール・8アシストを記録。日本代表にもコンスタントに選ばれてきた。この苦しい状況を突き抜け、さらに勢いを加速できるか!

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[文:サカノワ編集グループ]

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