保管誤ったワクチン359人に接種 茨城・龍ケ崎の医療機関 「冷蔵」のところ「再冷凍」 新型コロナ

龍ケ崎市役所

茨城県龍ケ崎市は18日、市内の医療機関が新型コロナウイルスのワクチン保管方法を誤り、9月25日~今月16日の間、再冷凍したワクチンを市民359人に接種したと発表した。健康被害の訴えは確認されていない。市がワクチン製造の米ファイザー社に確認したところ「品質に大きな影響はない」との回答を得たという。

市医療対策課によると、市はワクチンを冷凍された状態で保管し、医療機関へ届けられる。その後は冷蔵で保管する決まりだが、この医療機関はワクチンを再び冷凍していた。17日、市に「再冷凍したワクチンを用いてしまった」と報告した。

同社は18日、「1回の再冷凍では品質に大きな影響はない。効果を確認するための抗体検査や再接種は推奨しない」との見解を示した。市は医療機関に対して、接種を受けた人に個別に連絡し、異変がないかも調べるように求めた。

市はワクチンを配送する際、文書で適切な管理方法を周知しているが、医療機関側は「確認を怠った」などと説明。9月24日以前の接種分については、管理に問題がなかったという。

萩原勇市長は「深くおわび申し上げる。再発防止策を講じる」とのコメントを発表した。

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