ある少女の壮絶な人生を綴った新聞記事から着想 河合優実主演 入江悠監督「あんのこと」公開決定

河合優実主演、入江悠監督・脚本の映画「あんのこと」が、2024年6月7日より劇場公開されることが決まった。

「あんのこと」は、2020年6月の新聞に掲載された「ある1人の少女の壮絶な人生を綴った記事」に着想を得て描く、実話を基にした人間ドラマ。機能不全の家庭に生まれ、虐待の末にドラッグに溺れる少女が、人情味あふれる型破りな刑事や、更生施設を取材する週刊誌記者をはじめとした人々と出会い、その見返りを求めない姿に次第に心を開き、生きる希望を見いだしていく。しかし、かすかな希望をつかみかけた矢先、どうしようもない現実が彼女の運命を残酷に襲う。

メガホンを取るのは「映画ネメシス 黄金螺旋の謎」「AI崩壊」などのエンタテイメント作品のほか、「SRサイタマノラッパー」「ビジランテ」などで現代社会の問題にスポットライトを当ててきた入江悠。原案となる新聞記事を読んだ入江監督は、その内容に衝撃を受け、「これはどうしても今映画化したい話だ」と強く望み、映像化に臨んだ。主人公の杏を演じるのは、第14回TAMA映画賞 最優秀新進女優賞を受賞するなど、若手実力派俳優として頭角を現す河合優実。最悪な家庭環境の中で育ちながらも、心から信頼できる人々と出会うことで、次第に生きることに楽しみを見いだしていく繊細な心の機微を求められる難役に挑んでいる。

河合優実、入江悠監督のコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■河合優実(主演)
この映画を作ること、杏のことを演じるということで、何ができるのか、何をすべきなのか、何がしたいのか。繰り返し問いながら、でも彼女と心の中でしっかりと手を繋いで、絶対に離さずに、毎朝、今日もよろしく、いってきますとお祈りして撮影に向かっていました。強く信じながら作った映画です。よろしくお願いいたします。

●入江悠(監督/脚本)
2020年、コロナ禍で大切な人を亡くしました。
すこしだけ注意を向ければその人の苦しみに気づけたかもしれないのに、自分のことばかりで精一杯でした。
時代の移り変わりがどんどん早くなり、多くのことを忘れていってしまうから、この映画を作って刻みつけておきたいと思いました。
旅立った人へ向けて映画を作るという行為が正しいのか今もわからないのですが、鎮魂の気持ちをこめて作りました。

【作品情報】
あんのこと
2024年6月7日(金)新宿武蔵野館ほか全国公開
配給:キノフィルムズ
© 2023『あんのこと』製作委員会

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