茨城県常総市は水海道地区ににぎわいを取り戻すため、まちなか再生事業「Joso Collective(常総コレクティブ)」に取り組み始めた。民間企業と協力して「住民が楽しめるまちづくり」をコンセプトに、定期的なイベント開催や市民の交流などに使える憩いの場を作り、にぎわいの創出を図る。
同事業はイベント運営やプロデュース事業を手がける「ひらく」(東京)が企画に関わる。市の特徴や資源を活用し、11月26日までの期間限定で実施する。市民の意見も集め、市は今後のまちづくりに反映させる方針だ。
同市水海道宝町の市民の広場には机や椅子が置かれ、気軽に立ち寄って休憩できる。ステージもあり、イベント会場としても利用可能だ。
関東鉄道常総線水海道駅や婦人服店の店先など5カ所には「まちじゅうライブラリー」の本棚を設置、自由に本を手に取ってその場で読書を楽しめる。
期間中の土日はイベントを定期的に開く。ボンネットバスによる水海道地区の周遊や、外国人の居住が多い同市の特長を生かし、市内の外国料理店が出店する「常総世界めし」も予定する。
キックオフイベントとして1日に市役所で開かれたシンポジウムでは、同市出身でまちづくりのコンサルティングなどを手がける田中元子さんが講演。海外のまちづくり企画や自身の経験を語った。田中さんとひらく代表取締役の染谷拓郎さん、神達岳志市長によるクロストークも行われ、まちづくりの手法について意見を交わした。
市商工観光課の担当者は「今ある資源を生かしてにぎわいを再生し、住民主体のまちづくりにつなげていきたい」と話している。