山岳救助技術を全国の警察官に伝授【長野】

全国トップクラスの技術を誇る長野県警の山岳遭難救助隊が18日、その知識や経験を他県の警察官に伝えました。県内は今月山岳遭難が相次ぎ、5人が死亡しています。

「点検よーし!」「降下!」「お願いします」

訓練の舞台は約20mのほぼ垂直な岩場。ロープを使って降りていきます。
ポイントは足を伸ばすこと。岩場から体を出来るだけ離して、けがを防ぎます。

山岳遭難救助の指導者を目指す警察官24人が全国から集まりました。レクチャーしたのは、17年目のベテランを含む長野県警の山岳遭難救助隊です。ロープの扱い方や、斜面を安全に降りる方法を伝授しました。

■新潟県警・石坂正和警部補「長野県警さんの非常にレベルの高い技術を習得させていただいて非常に身になっています」

■県警山岳遭難救助隊・岸本俊朗隊長「(長野県警は)遭難の救助活動現場の経験も非常に多いということで、四季を通じていろんな山域でいろんな形の救助経験がありますので、そういった経験や技術を研修生にも還元していきたいと思っております」

県内では、今月1日からおとといまでに34人が遭難し、死者は5人に上ります。
遭難した人は60代以上が全体のおよそ6割を占め、多くが疲労や体調不良によるものです。

コースタイムを大幅に過ぎて夜遅くに救助活動を受けるケースが散見されるということです。
山岳安全対策課は自分の体力や技術に見合った山を選ぶよう呼びかけています。

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