平田憲聖が憧れるミンウ・リーのスイング 「手元の低さはまねできない」

お姉ちゃんはメジャーチャンピオン(撮影/服部謙二郎)

◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 事前(18日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70)

今週のフィールドで、ファンを引き連れそうな選手の名前を一人挙げてもらうと、ミンウ・リーの名が出るのではないか。世界ランク45位、来季のPGAツアーのシード権もゲットし、先週のアジアンツアー「SJM マカオオープン」での完全優勝した。なにより彼のバランスのいいスイングが多くのゴルファーの心をひきつける。関係者の間では「ミンウのスイングいいよね」という声があちこちから聞こえてくる。実はZOZOチャンピオンシップに初出場する平田憲聖も、何を隠そうリーのスイングを参考にしているというのだ。

練習場で打ち込むミンウ・リー(撮影/服部謙二郎)

「日本プロに勝つ前にYouTubeでスイングを見ていたのがミンウなんですよ。テークバックとかインパクトにかけての体の使い方を見ています」と平田。特にダウンスイングからインパクトの体の使い方を再現するのはまだ難しく、「僕も前傾を抑えたまま手元が低いところでインパクトしたいんですが、それが難しい。やっぱり彼の手元の低さとか、全くまねできないです。ほんとかっこいいなと思います」とべたぼめ。

と、このようにプロゴルファーすら魅了するリーのスイング。本人はいったいどんな意識で振っているのか。練習終わりに平田の話を振ってみたところ…「ほめてくれてうれしいね。そんなにいいかな?僕のダウンスイング」と謙遜(けんそん)したが、「でも、だいぶ切り返し以降の体の使い方は練習しているよ」と練習量の多さを認めた。

「今は特にクラブを体の前にキープすることは心がけているんだ。悪い時はクラブがけっこうインサイドから下りてきて、そうすると手でクラブをこねやすいからね」と、あくまで体の前の見える範囲でクラブを扱いたいという。彼の球を見ているとドローヒッターにも見えるが、本人は「フェードを打てるようにトライしている。だから極端なインサイドから下りる(悪い)癖をなんとかしたいんだ」と地元オーストラリアのリッチー・スミスコーチと一緒にスイング作りをしている段階だという。

それにしてもあのスピード感あるスイングで前傾をキープするのは難しそうだが…。「ダウンスイングで体幹を使って力強く我慢することが大事で、体が伸び上がらないように体勢をキープしてほしい。難しいかもしれないけど、でもほんと練習あるのみだよ」と平田にアドバイスを送った。

予選ラウンドは、日本を代表するスインガーの中島啓太と同組。この組の後ろで、2人のスイングを見るのも面白そうだ。(千葉県印西市/服部謙二郎)

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