誕生100年、プラネタリウム歩み紹介 茨城・日立シビックセンター 歴史展やトークショー

天球劇場で過去に使っていた機器も並ぶ「プラネタリウムの歴史展」=日立市幸町

近代プラネタリウムの誕生から今年で100周年を迎え、茨城県日立市幸町の日立シビックセンター科学館・天球劇場で周年企画が行われている。プラネタリウムの歩みを紹介する歴史展や、機器製作者や解説員らによるイベントも予定する。主催の日立市民科学文化財団は「歴史を振り返りながら天文の魅力を改めて感じてもらいたい」としている。

近代プラネタリウムは1923年にドイツで発明された。丸いドームスクリーンに光を当てて星空を再現する仕組み。日本では37年に大阪で初めて設置され、50年代以降は国産で作られるようになった。

周年企画として同センター科学館地下1階オリエンテーションルームで11月5日まで「プラネタリウムの歴史展」を開催している。装置の誕生から現在までの歴史を23枚のパネルで紹介。同市での歩みも振り返り、63年に現在のかみね公園に建設した児童科学館で県内初のプラネタリウムが設置されていたことや、90年の天球劇場の開館など年表と写真で示した。

天球劇場で過去に使っていた機器も説明文とともに展示する。映像を映し出すための大型映写機の魚眼レンズや、手動で操作する星座絵投影機など機器の変遷がたどれる。入場には科学館か天球劇場の入館料が必要。

今月21日には天球劇場でトークイベント「メガスター大解剖! プラネタリウムはどうやってできているの?」を開く。天球劇場で使われるプラネタリウム機器のメガスター開発者の大平貴之氏らが出演し、機器の仕組みを解説する。チケットは同センターで事前予約制。11月から来年1月にかけても全国で活躍するプラネタリウム解説員などによる催しを予定する。

同財団の担当者は「イベントも全国からゲストを招いて開催する。ぜひ足を運んで理解を深めてほしい」と来場を呼びかけた。

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