【特集】チョウザメの缶詰で全国出場の馬頭高校を追う(後編)

 17日からお伝えしている馬頭高校水産科によるチョウザメの身を使った缶詰づくりの特集。

 18日は10日前に行われた全国大会の様子をお伝えします。

 10月8日、ローカルフィッシュカングランプリの決勝戦が開かれた東京・渋谷のビルです。決勝戦に進んだのは全国57チームのうちわずか9チーム。馬頭高校水産科チョロンチーノの3人も緊張した面持ちで会場入りしていました。

 3人を引率する長山佐知子教諭です。ここまでチョロンチーノの活動を近くで応援してきました。

 決勝大会は開発した缶詰のプレゼンテーションと試食で審査されます。チョロンチーノは9チーム中の最初の発表となりました。会場の目がチョロンチーノの3人に注がれます。

 力を出し切った3人。発表の後には審査員からの感想や質問が相次ぎました。

 チョロンチーノの発表のあとにほかの8校の発表が行われましたが、馬頭高校以外はすべて海に面した県にあります。内陸で唯一の水産科がある馬頭高校の取り組みがどれだけ伝わったのか。手ごたえを聞きました。

そして、いよいよ結果発表。

 ベストストーリー賞や地域巻き込み賞といった入賞各賞にチョロンチーノの名前はなく優秀賞、最優秀賞の発表に移ります。チョロンチーノの3人に緊張が走ります。入賞はなりませんでした。長山教諭の目からは涙がこぼれました。チョウザメの缶詰に全力を尽くしたチョロンチーノの全国大会は終わりを告げました。

 しかし、3人は当初の目標は果たしたと話します。大会から4日後(10月12日)の馬頭高校水産科の実習場。大会を終えたはずのチョロンチーノの3人と水産科の3年生たちが再びチョウザメの缶詰を作っています。

 地元の人たちにチョウザメの魅力を知ってもらおうと今月(10月)28日の文化祭で販売する缶詰をつくっていました。しかしチョロンチーノの3人がチョウザメの缶詰に携わるのはここまで、文化祭での販売から2年生に引き継がれます。
         
「缶詰でチョウザメを知ってもらいたい」

 3人の思いは後輩たちに受け継がれます。

【受け・試食】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

飯島アナ:「こちらがチョウザメの身を使って馬頭高校水産科のチョロンチーノが開発した缶詰「皇帝の愛したパスタソース」です。すでにパスタと和えてチョウザメのペペロンチーノにしてあります。」
 
【試食】
・油で揚げたチョウザメにニンニクの香りがこうばしいパスタソース
・チョウザメの身は普通のペペロンチーノのカリカリのベーコンの役割。
・チョウザメの身から出汁が出て噛めば噛むほどおいしい。

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