2023年11月8日開催|明日からできるデジタル化のアイデアが見つかる!デジタル化ワークショップ「Let’sデジ活!」 ~「中小企業だからこそできるデジタル化とは!?」を考えるワークショップ~

こんにちは、データのじかん編集部です。

本日は、主筆として『データのじかん』で調査研究・情報発信に務めているエヴァンジェリスト・大川真史氏が講師を予定している『明日からできるデジタル化のアイデアが見つかる!デジタル化ワークショップ「Let’sデジ活!」』へのご招待と、そのフィーチャーセッションに焦点を当てた内容をお届けします。

本ワークショップでは、IT企業を経て三菱総合研究所に約12年間在籍、2018年より現職、および東京商工会議所ものづくり専門家WG座長を務めるなど、デジタル化支援のエキスパートとして活躍中の大川真史氏が、中小企業だからこそできるDX推進についてと具体的なデジタル化の進め方を明確にしていきます。

そこで本記事では、大川氏の過去の発信や活動を基に、私たちにどのようなメッセージや価値をもたらしてくれるのかを、探っていきましょう。

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日本の製造業はGDPの約2割を占め、経済の重要な部分を担っています。しかし、2020年以降、東京23区に位置する製造業者は新規および既存の顧客との接点や営業活動に関して課題を抱えていることが、東京商工会議所の調査で明らかになりました。この問題を解決する一策として、大川氏は東京商工会議所主催の『名刺代わりの自社製品開発』を目的としたゼミナールの講師を務め、7回にわたる約5ヶ月間のコースを指導しました。

経済産業省の「2022年版 ものづくり白書」によれば、製造業は大企業を中心に回復傾向にあったものの、2022年には大手・中小企業ともに業績が減少しました。この背景には、新型コロナウイルスの影響や原材料の高騰、半導体不足などがあります。

この課題に対処するため、東京商工会議所は売上増加に寄与する自社製品開発の重要性に着目。特に、新規顧客獲得やブランド認知度向上を目的とした「名刺代わりの自社製品開発ゼミナール」を開催しました。このゼミナールは、自社の技術や製品をPRし、従業員のモチベーション向上や採用活動強化につなげることを目的としています。

ゼミナールのカリキュラムは、自社製品を通じた技術発信や、市場ニーズに基づく開発戦略の策定が含まれており、参加企業は自社の強みを生かした商品開発に取り組みました。また、製品開発プロセスには、従来の技術中心のアプローチではなく、デザイン思考や顧客の声を取り入れるなど、より現代的な手法が取り入れられました。

この取り組みにより、自社製品の開発に積極的な企業とそうでない企業との間で売上の差が明らかになり、製品開発の重要性が浮き彫りになりました。ゼミナールでは、参加者が商品開発の初期段階から顧客フィードバックを取り入れるプロセスを経験し、製品の改善や市場投入に向けた準備が進められました。これにより、自社製品開発の推進が、事業成長や新たな市場の開拓に繋がる可能性を示唆しています。

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2023年6月12日に開催されたデータのじかんSeminars「実務家が知っておきたい!生成系AIの現在地点(ChatGPT / Midjourney / DALL·E2まで)」において大川氏は、生成系AIに焦点を当て、ChatGPTや画像生成AIなどの最新動向を解説しました。

ChatGPTが「チョコバナナ牛丼」のレシピを生成するなど、AIの予測と生成能力のデモンストレーションが行われました。ChatGPTの動作原理、特にトークンに基づく言語処理とその英語における効率の良さについて説明がありました。また、日米間でのAI認識の違いと、それが文化的背景に基づく可能性についても論じられました。大川氏が開発した「占いBot」を例に、生成系AIの実用レベルへの発展の可能性と、その道のりで必要な適切な理解と実験の重要性が強調されました。

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“データのじかん”は、デジタル技術を活用してビジネスや組織の障壁に挑戦する「越境者」をサポートすることを目的としています。データのじかんでは取材活動を行い、インスピレーションを与える事例を共有するとともに、アイデア生成のためのワークショップを提供しています。これにより、組織は創造的な思考を促進し、デジタルツールの適切な使用と能力開発を通じて、未来の事業機会に対する明確さを高めることができます。

具体的な事例として、株式会社サワライズが取り上げられています。この福岡に本社を置く企業は、自社のフィロソフィーに基づいて、既存の事業と社員の力を活かしながら、豊かな未来の価値を追求しています。彼らはデジタル技術を活用した組織開発の新しい道を模索しており、そのプロセスでは社外のイニシアティブにも参加しています。特に大川氏も講師を務めた「内閣府SIP(My-IoTコンソーシアム)」などのプログラムに積極的に関与し、その経験を通じて新たなデジタル活用プロジェクトを推進しています。

大川氏が講師を務めた同社へのワークショップにおいて、デジタル活用の最重要視点として、「明日も使いたい」と思えるツール作りのための試行錯誤と、個々人のクリエイティブな思考を発揮することの重要性を強調しました。デジタルツールの活用は、単に作業効率を向上させるだけでなく、予期せぬプラスの影響をもたらすことが多いと指摘します。

具体的には、デジタルツールを導入した結果、企業内の雰囲気が一変し、コミュニケーションがスムーズになったり、アイデアを出しやすくなったりするなど、人事にまでポジティブな影響が及ぶケースがあると述べています。特に、若手社員が積極的に意見交換を行い、離職率の低下や新たな応募者の増加に繋がるなど、人材面での効果も報告されています。

データの共有によってコミュニケーションの質が向上することは、単なる業務改善を超えた大きなメリットとして多くの企業から評価されています。大川氏は、これから始まる新たな試みに対して、普段業務で使用していないツールから試してみることや、小さな変化を楽しむ姿勢の重要性を伝え、特に経験豊富な職員が中心となり、新しい職場環境を作ることの価値を強調しています。

開催情報

『明日からできるデジタル化のアイデアが見つかる!デジタル化ワークショップ「Let’sデジ活!」』では、デジタル化成功事例を学び、自社への応用を考え、デジタル化の進め方を以下の流れで明確にします。

・きっかけを掴む:

中小企業だからこそ成功したDX事例を学び、自社への応用について考えます。

・アイデアを出す:

個人ワークをはさみながら参加者同士による、デジタル化のアイデアを出し合うグループワークを実施します。

・思考を共有

グループワークで挙がったアイデアや自社で取り組んでいること、応用できるようなことを発表・共有します。

さらに、アイデアの実行を後押しさせていただくべく、本ワークショップ内で参加者から今後実際に触れてみたいデジタルツールについて意見をいただき、そのツールの体験や応用を検討するハンズオン企画を後日実施します。

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