NYの弱者 貧しい移民家族に訪れた悲劇と成長 「ニューヨーク・オールド・アパートメント」公開決定

ニューヨークの片隅で疎外されて生きる母と息子たちの痛切な葛藤と成長を、やさしいまなざしで描いた映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」が、2024年1月12日より劇場公開されることが決まった。

「ニューヨーク・オールド・アパートメント」は、アメリカン・ドリームを夢見る母と年頃のピュアな息子たち。そんな“大都会の弱者”である貧しい移民家族に訪れた悲劇を描いた作品。安定した生活を夢見て祖国ペルーを捨て、ニューヨークで不法移民として暮らすデュラン一家。母ラファエラはウェイトレスをしながら二人の息子を女手一つで育て、息子たちも配達員として家計を支えるギリギリの毎日。街から疎外された自分を”透明人間”と憂う2人の息子はある日、謎を秘めた美しい女性クリスティンと出会い、恋に落ちる。一方、母ラファエラも白人男性からの耳触りのいい話に誘われ飲食店を開業する。

日陰で生きる”何者でもなかった”彼らが恋をして、大切な何かに気づき、はじめて”自分”として生きる意味を見いだす姿を、ニューヨークでの大胆なロケと詩的な映像美で描き出す。

短編「ボン・ボヤージュ」が第89回アカデミー賞の短編映画賞ノミネートを果たしたマーク・ウィルキンス監督による長編デビュー作。アメリカが抱える移民問題を背景に、親子の絆の物語をリアルに描きだした。実際に双子のアドリアーノ・デュランとマルチェロ・デュランが映画初出演。反骨精神を持つ移民の母ラファエラを、「悲しみのミルク」などのマガリ・ソリエルが演じる。タラ・サラー、サイモン・ケザーらが脇を支える。

本ポスターでは、ニューヨークで肩身狭く日々を過ごしている兄弟が、神秘的な魅力を放つ女性と出会い、日々の苦悩を忘れて楽しいひと時を過ごすシーンが切り取られ、「ぼくらは懸命に恋をしたー。”透明人間“だったこの街で」のコピーが添えられている。

【作品情報】
ニューヨーク・オールド・アパートメント
2024年1月12日(金)、新宿シネマカリテほか全国公開
配給:百道浜ピクチャーズ
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