【ソッカー(男子)】首位と勝ち点差を縮めること叶わず… 2節連続で黒星を喫する/ リーグ戦第17節VS神奈川大学

3部リーグ1位の神奈川大学との一戦。勝てば首位との勝ち点を縮めるが、負ければ点差を大きく広げられて残る試合を迎える慶大。必ず勝利を収めたいところだが、開始8分で右サイドからのクロスを許し、シュートを決められて先制される。その後も、終始神大にボールをキープされる展開に。14、15分とコーナーキックを続けて獲得するも、相手の堅いデフェンスに阻まれてチャンスを活かせない。25分には清水皇貴(経2・三田学園)から藤井漱介(商1・静岡学園)、そして左サイドの荘司慈英(商3・慶應)へとパスを狙うも、藤井からのパスがやや強く荘司に渡らず。数少ないチャンスを活かせないまま、1点を追いかけて前半を折り返す。後半から慶大は前線の選手を入れ替えて反撃を仕掛ける。角田惠風(商2・慶應/横浜F・マリノスユース)が球際で競り勝ちボールを奪う場面や塩貝健人(政1・國學院久我山)のシュートも見られたものの、相手の鉄壁なDFを前になかなか決定打を決めきれない。72分には、セットプレーから相手に追加点を許し2点差とされる。サイドからの攻撃で競り負けることも多く、試合終盤の猛攻も叶わず敗戦。勝ち点3は神大が獲得し、首位との勝ち点差を広げられる形となった。

2023/10/15(日)14:00キックオフ@下田グラウンド

【スコア】

慶應義塾大学0ー2神奈川大学

【得点者】

8分 小林洸(神奈川大)

72分 武笠隼季(神奈川大)

◇慶大出場選手

GK

竹内秀太(商4・桐蔭学園)

DF

内藤豪(法3・駒澤大)

山口紘生(商3・國學院久我山)

山本献(商4・國學院久我山)

MF

16 井上雄介(経4・慶應)→48分 13 山崎健翔(法4・桐蔭学園)

19 辻野悠河(商2・慶應)→74分 20 田中雄大(商2・成城学園/三菱養和SCユース)

14 角田惠風(商2・慶應/横浜F・マリノスユース)

17 荘司慈英(商3・慶應)

FW

15 清水皇貴(経2・三田学園)→69分 11 塩貝亮太(商4・暁星)

30 藤井漱介(商1・静岡学園)→55分 7 熊澤維吹(文4・國學院久我山)

9 立石宗悟(法2・桐蔭学園)→55分 10 塩貝健人(政1・國學院久我山)

この試合を白星で飾れば勝ち点3。首位神大との勝ち点差を大きく縮めることができる大一番とあり、慶大応援団からは一際大きな声援が鳴り響いた。ただ開始1分、早々にFKを与え、クリアし切れず残ったボールをオーバーヘッドキックによるシュート。ボールは上に逸れて難を逃れるも、その後も神大の巧みなパスワークによりボールを支配される時間帯が続く。

負けられない戦いを前に、円陣を組む選手たち

すると8分、右サイドからのクロスボールを押し込まれて失点。早くも追いかける展開となる。14分、CKを獲得し、清水皇貴(経2・三田学園)がヘディングで合わせる。ただここは相手GKのクリア。25分には、清水皇貴から藤井漱介(商1・静岡学園)、そして荘司慈英(商3・慶應)へとパスを狙うも、藤井のキックがやや強く荘司へ渡らず。パスも通らずもどかしい局面の中、27分にはGK・竹内秀太(商4・桐蔭学園)と相手FWが1対1になるなどヒヤリとする場面も見られた。相手が終始がっちりと主導権を握り、角田惠風(商2・横浜・F・マリノスユース/慶應)が何度も相手のパスの隙を突いてボールを奪うも、チャンス拡大とはならない。

球際の強さを見せつけた角田惠風

33分には右サイドから、今節リーグ戦に復帰した立石宗悟(法2・桐蔭学園)にボールが渡る。強みのスピードで相手選手と競り合うも及ばず、シュートまで至らない。清水皇貴のクロスや、サイドチェンジしてから荘司慈英がゴールに迫るも、神大DF陣の鉄壁な守備を前に思うように敵陣を攻略できず、前半は1―0で終了する。

サイドから駆け上がる選手を食い止める山口絋生

1点ビハインドで迎えた後半。47分にFW立石宗悟が右サイドから攻め込むも、神大DFに弾かれゴールに近づくことができない。48分には井上雄介(経4・慶應)に代わり山崎健翔(法4・桐蔭学園)が、55分には藤井漱介と立石宗悟に代わり熊澤維吹(文4・國學院久我山)と塩貝健人(政1・國學院久我山)がそれぞれイン。

サイドからの攻撃を阻む山崎健翔

攻撃を強化し試合の流れを握りたい慶大だが、後半さらにギアを上げてきた神大のパスワークに呑まれ、自陣で耐え凌ぐ時間が続く。56分、塩貝健人が相手の足元を狙ってボールへ迫ると、パスの隙を突いた熊澤が一気に前線へ持ち込む。CKを獲得し、主将・山本献(商4・國學院久我山)のクロスに山口紘生(商3・國學院久我山)がヘディングで合わせるも、枠を捉え切れず。これに続き58分には荘司慈英が左サイドからのシュートを放つが、惜しくもゴール上を抜ける。

攻撃の切り口を模索しパスワークを図った山本献

チーム全員で勝ち点3を掴むため、さらに熱が入る慶大応援陣。大きな声援に後押しされ、63分にはFW熊澤が再びゴールへ駆け抜ける。パスを受けた塩貝健人が厳しいマークを剥がして荘司へつなぎ果敢にゴールを狙うと、これはGK正面の守備範囲。得点は叶わなかったものの、観客を大いに沸かせた。

果敢にゴールに挑んだ荘司慈英

MF角田惠風を中心にボールを回し、好機を伺う慶大。69分、清水に代わり塩貝亮太(商4・暁星)を投入すると、塩貝亮太はすぐに攻撃を仕掛けるべく勢いをもって前に出る。しかし、浮いたボールを相手に掬われ、そのまま自陣へ。FKを与えた72分、ヘディングで合わせられ、ゴールを守り切れずに追加点を許してしまう。

2点目を許した場面

巻き返したい慶大は74分、辻野悠河(商2・暁星国際)に代わり田中雄大(商2・成城学園/ 三菱養和SCユース)を投入。75分、塩貝亮太がドリブルで左サイド最前線まで駆け上がり、ゴール前付近にパスを出すと田中がシュートを放つも、相手DFの壁に阻まれる。こぼれ球を拾った塩貝健人がすかさず右足を振り抜いたが、ゴール上を抜け、なかなかネットを揺らすことができない。

塩貝健人のシュートシーン

85分、相手にサイドを突破されシュートを放たれたが、GK竹内秀太が冷静にセーブしピンチを脱した。その後塩貝健人を中心に何度もシュートを試みたが、得点を挙げることができずに試合終了のホイッスル。8連勝を逃した前節に続き、無念の黒星を喫した。

強みのフィジカルを活かしゴールに迫った塩貝亮太

この結果、慶大はリーグ4位に。チーム目標「3部初代王者」を達成するには、残された5試合での勝利が欠かせない。チーム全員で勢いを取り戻し、次節こそホームで勝ち点を掴み取る。

(取材:藤田彩乃、愛宕百華、佐藤光)

次節は10/22(日)ホームにて、明治学院大学との試合に臨みます。

以下、選手インタビュー

荘司慈英(商3・慶應)

――今日の試合を振り返って

今日は、前半自分たちが狙ってきた形を出せず相手にペースを握られてしまった結果、頭で失点がありました。後半は、修正をして攻撃守備ともにある程度良い形でできた中でも、セットプレーで失点してしまいました。ここは次節相手も狙ってくるところだと思うので、1週間で調整して次に臨めたらなと思います。

――相手にボールを持たれる時間が多かったが、ご自身のプレーを振り返ると

相手のサイドバックに対してもう少し押し出せていたら全体的にボールを押し返すことができていたと思うんですけど、自分と雄介くんのところで下がってしまった部分があったので、そこで相手に時間を与えてしまったのかなという印象です。

――次節への意気込み

もう5連勝するしかない状況になってしまったので、優勝するために「目の前の試合に勝つ」という意識を持って全員で良い準備をして、勝ち点を掴み取れるよう頑張ります。

内藤豪(法3・駒澤大)

――今節振り返っていかがでしょうか?

勝たなければいけない試合で、立ち上がりのところで失点してしまって、そこからも自分たちであまりボールを持てなくて。後半攻めに転じられそうな状況の中で点を取られてしまって、そこからもずっと攻めてはいたけど点は取れずという形で、自分は後ろの選手なので、前節に引き続き失点してしまっているというところは、反省かなと思います。

――先制を許して以降のチーム全体としての動きやコミュニケーションについては

隣の人と連携を取るというところと、あとは自分たちがボールを持つ時間が短かかったというところで、自分たちの陣地回復をしようという風に話をしていたんですけど、あまり上手くいかなかったかなという感じです。

――次節への意気込みをお願いします

残り5試合勝つしかないと思うので、そこに向けて、来週からしっかりやっていければ良いかなと思います。

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