【上杉柊平×西村拓哉】「知らなかった一面」ドラマ『ワンルームエンジェル』撮影ウラ話

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

投げやりな人生を送る男と記憶喪失の天使が繰り広げる物語、ドラマ『ワンルームエンジェル』が、MBSドラマ枠「ドラマシャワー」にて10月19日から放送される(毎週木曜深夜放送)。

小汚いワンルームに住み、惰性で毎日を送っていたコンビニ店員の幸紀(上杉柊平)の家に、自分のことは全く覚えていないというのに、態度は生意気な天使(西村拓哉)が居つき、奇妙な同居生活を送る中で、それぞれの人生を見つめ直していく。

“天使”のイメージからファンタジー要素が満載な内容かと思いきや、深い人間ドラマを描いていて、演じた上杉、西村も鑑賞後は観た人それぞれに抱く想いがあるはずだと述べる。

そんな物語を猛暑のワンルームにて演じきったという二人に、撮影の裏話やお互いの印象などを語ってもらった。

【上杉柊平×西村拓哉】ドラマ『ワンルームエンジェル』場面写真

僕が頭の中で描いていたものを超えて本当に天使として存在されていた

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

――出演が決まった時の印象を教えてください。

上杉:出演が決まってから原作を読ませていただいたのですが、基本的に二人芝居になることと、ちょっとした感情の動きが繊細に描かれているので、それをどう丁寧に表現していけばいいかを考えました。

二人芝居に対しては不安もありましたけど、ぜいたくな環境でもあるので楽しみでもありました。

西村:僕はことし初めて連続ドラマ(『なれの果ての僕ら』テレビ東京系/2023年7月期放送)にレギュラー出演をして、1年に1本できるだけでもぜいたくな話だと思っていたので、2本目のお話をいただけたことが素直にうれしかったです。

それで原作を読ませていただいたら、出番の多さにびっくりして、セリフが覚えられるか不安になりました。「セリフがヤバイ!」ってずっと言っていました(笑)。

――お互いが共演相手と知ったときはどう思いましたか。

西村:出演のお話をいただいたのと同時に柊平くんも出演されると知ったんですけど、資料の幸紀役のところに柊平くんの写真が貼られていて、見た目はぴったりだなと思いました。そのあと実際にお芝居をしていく中でも、どんどん幸紀っぽい部分が見つけられてやりやすかったです。

上杉:まず“天使”という役柄で、役名ですから、難しいだろうなと。それにこの物語を引っ張っていくのは天使の役割なので、そこをどうされるのだろう?というのも含めて楽しみにしていました。

本読みのときに初めてお会いしたんですけど、セリフを言っている西村くんを見て、その声を聞いたときに、僕が頭の中で描いていたものを超えて本当に天使として存在されていたので、ちゃんと受けるものを受けてお芝居をしていこうと思えました。

本読みは現場でもないし、衣装も着ていないし、基本的にお芝居として成り立たせるのがすごく難しい場面でもあるので、僕は正直、苦手なんですけど(苦笑)、そんな中でも西村くんは「うわっ、天使だ」と思えました。

――西村さんは上杉さんと初めてお会いしたときはどんな印象がありましたか。

西村:ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系/2023年7月期)に出演されているのを観ていて、YouTube(『上杉柊平の3rdPlace』)も拝見していたので“渋い”というイメージを持っていたんですけど、その通りでした。ただ「結局、優しいんだろうな」とも思っていたら、結果、優しかったです(笑)。

二人:あははは(笑)。

僕と柊平くんの関係が今のようになれていたからこそ撮れた

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

――役柄としても、実年齢でも歳の差がありますが、どのようにコミュニケーションを取っていたのですか。

上杉:年の差は意識せずに普通に会話をしていました。僕が基本的にあまりしゃべらないので、もしかしたら西村くんに気を使わせていたかなとは思いましたけど(苦笑)、日常会話をさらっとしてくれるので、そこに助けられていました。

西村:逆に楽屋でそれぞれスマホをいじりながら無言でお弁当を食べるときもありました。

上杉:でもそれも全然嫌な感じではないんです。

西村:僕がずっとボケて、柊平くんがそれにツッコミを入れてくれているときもありましたし、自然にコミュニケーションは取っていました。

――二人芝居も多いので、意識して距離を詰めようとすることもあったのかな?と。

上杉:その意識はなかったです。僕は役作りのために普段から仲良くしようとは考えてもいなかったですし、距離を縮めるために意識してご飯に行くとかもしてないですし、そこはカメラが回ればお互いに大丈夫だろうと。先ほど言ったように本読みの時点で感じていたので。

西村:幸紀と天使も特別なイベントはなく、段々と距離が縮まっていくので。ただ最後の撮影が二人で笑い合うシーンだったんですけど、あれは僕と柊平くんの関係が今のようになれていたからこそ撮れたかなとは思います。

上杉:確かにあれは最後じゃなきゃ無理だったかも。あのシーンが撮れたことで、逆に距離が近くなっていたんだろうなと思いました。

――役柄とリンクしながら、お二人の距離も縮まったのですね。

西村:だからこそ、仲良くなってからの5話を撮ったあと、まだ距離のある2話を撮るというようなときは苦戦しました。「どんな感じでしたっけ?」って二人で話しながら。

上杉:難しかったよね。そこって言語化できないような、微妙な関係性だったりするので。どうにか思い出しながら撮影しました。

――ご自身が演じる役柄についてはどう捉えましたか。

上杉:監督とも話をしながら作っていった部分でもあるんですけど、物語の前半の幸紀は生きることに意味を失っていて、セリフにもあるんですけど「死んだってよかった」という感覚で生きています。

何か特別なことがあって自分から死にたいと思っているわけではないから、最後の一歩は踏み出していないけど、生きてる意味がわからない。自分が何かをできて、誰かに影響を与えられる人間だとは思っていないということを前提に作っていきました。

そんな幸紀が天使と出会って少しずつ変わっていく。その細かい変化がこの役の見どころでもあり、一番のポイントだと思います。

西村:年齢が10個も離れた二人が主人公という部分だけを見ると、年下の天使が受け手なのかな?と感じる方も多いと思うんですけど、実は逆なんです。

どちらかと言うと天使が幸紀に対していつもキーワードとなる言葉を言って、幸紀がそれを受けるというシーンが多かったので、その部分は監督さんもすごく大事にされていました。

特に天使が幸紀の気持ちを満たすような言葉を言うときは、カメラ目線のことが多くて、「ここはキュンとするポイントなんだ」ということを考えながら、表情や目線も意識してセリフを言うようにしていました。

それから、天使は記憶を失っていて、過去の自分のことは思い出せないでいるんですけど、実は幸紀は天使について知っていることもあって。

自分のことは自分が一番わかっていると思いがちだけど、実は自分が知らないことをパートナーは気づいているという描写もたくさんあるなと思いました。

本当にこんなに羽が似合う人はいない

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

――お互いを見ていて、ここは役にハマっているなと思うところはありますか。

上杉:ビジュアルはぴったりですよね。それは誰にでもできることではないのですごいなと思います。声のトーンも、天使を演じているときは普段とは違って使い分けているので、そこもぴったりだなと思いました。

西村:僕としては原作を読んだときに自分がイメージしたものと、現場で求められているものをひたすら提供するという毎日だったんですけど(苦笑)。柊平くんと幸紀の見た目以外の共通点はあまりないような。柊平くんは人生が充実していて、生きる希望しかないんです(笑)。

上杉:確かに(笑)。僕は死んでもいいとは一度も思ったことないです。

西村:でも幸紀を演じているときは、本当に「死んでもいい」と思っていそうな目をされていました。そうやって自分とは全くの別人になれるのがお芝居の良さでもありますよね。

――羽をつけた西村さんのお写真を見たとき、「こんなに羽が似合う人はいない」と感じました。

西村:自発光していますよね(笑)。もともと自分のことは天使だと思っていたので、見えなかった羽がやっと見えたかという……。

上杉:もう(冗談は)止めようか(笑)。

西村:真面目に答えたほうがいいですか(笑)。

上杉:自分が黒い人間だと認めた上でやろう(笑)。

西村:それはやめてくださいよ(笑)。

――(笑)。改めて、羽をつけたときの感想をお願いします。

西村:原作は絵だからできるけど、これをドラマではどう表現するんだろう?と思っていたら、僕が思っていた以上に羽の感じがリアルで驚きました。

初日は羽の調整で2時間くらい撮影時間がオーバーしたんですけど、そのくらい時間をかけて丁寧に撮っていました。この作品のキーになるアイテムでもあるので、つけられるのはうれしかったです。だからもうつけるのもあと数回と思うと寂しいです。

――重くはないのですか。

西村:ちょっと荷物が入ったリュックサックくらいの感覚です。

――肩にかけるのですか。

西村:いや、魔法です(笑)。

上杉:魔法だよね(笑)。ただ肩にかけてはいない。服に何の影響もなくつけられるのがすごい。

――上杉さんは羽をつけた西村さんを見たときどう思いましたか。

上杉:「デカ!」って(笑)。思っていたよりかなり羽が大きいとは思いました。けど、本当にこんなに羽が似合う人はいないですよね。外でのロケのとき、通行人の方とかはやっぱり羽に目を奪われていたんですけど、僕は毎日見ていたから何の違和感も持たなくなっていて。それは西村くんだからこそだと思います。

――ただワンルームという設定の中で、羽をつけてお芝居をするのは大変そうだなとも。

西村:そうなんです。動くのも難しくて。

上杉:近づこうと思っても羽があってできないこともあって、そこはいろいろと工夫が必要でした。

西村:羽でいろんな人を叩いてしまって、謝りながらやっていました(苦笑)。

――西村さんは最初の見た目の印象としては、上杉さんが幸紀にぴったりとおっしゃっていましたが。

西村:でも普段の柊平さんは幸紀よりカッコいいです。今日、久々に前髪を下した感じで現場にいらっしゃったのを見てやっぱりカッコいいなって。

上杉:あははは(笑)。撮影中はずっと前髪を上げてボサボサの髪型だったから。

西村:メイクをしながら伝えようか迷って言えなかったんです。

上杉:言えよ。前髪下りててカッコいいですねって(笑)。

西村:カッコいいの前に「やっぱり」ってつけそうだったので。

上杉:「やっぱり」って言うと角が立つもんね。

西村:幸紀のときは全然カッコ良くなかったんです(笑)。

上杉:ぐうだらだからね(笑)。

たまたま出たものではなくて、すべて理由があってやられている

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

――お互いのお芝居に対してここはいいなと思ったところはありましたか。

上杉:目のお芝居が本当に上手だなと思いました。顔に寄る画も多くて、目で細かい表現をしなくてはいけない場面がたくさんあったので。それを意識してやっていたかどうかはわかりませんけど、その目の動き一つだけで気持ちが伝わってきました。

あとちょっとしたコメディパートがあるんですけど、そこでの間の取り方はLil かんさいだけにさすがだなと。

西村:芸人としてですか(笑)。

上杉:(笑)。本当にいろんなことをやっていて、場数を踏んでいるだけはあるなと思いました。

――西村さんは目のお芝居は意識的にされていたのですか。

西村:僕は細かく頭を使えるタイプではないので、そのときに幸紀に対して出るものをやっていただけです(笑)。

僕が柊平くんをすごいなと思ったのは声の使い方です。微妙な表現をトーンとかで出していて。例えば、強くあるべきセリフも声量だけでコントロールするわけではなくて、気持ちの入れ方とかで変わって。

それがたまたま出たものではなくて、すべて理由があってやられているんだなと感じました。僕はそんなことが器用にできるタイプではないので、カッコいいなと思いました。

――撮影中に印象に残っていることは?

西村:一番は暑かった(笑)。

上杉:間違いないね(笑)。

西村:撮影はセットではなくて、実際のワンルームを使っていたんですけど、8畳くらいの場所にスタッフさんが10何人も入っていて、本当にサウナみたいでした。

上杉:そこに1日12時間くらいいたもんね、毎日。

西村:(撮影は)9月の初めのほうだったので、まだ外も暑かった時期なんですけど、外に出たほうが涼しく感じるくらいでした。蒸し暑くて仕方なかったです。常に環境との勝負でした(笑)。

上杉:あとは眠いと、セリフが覚えられない(笑)。

西村:時間がなかったので、全員が必死で、全力でした。

上杉:全員が本気でいいものを作ろうとしている姿は印象的でした。プロデューサーさんまで前線に来て手伝うとか、誰一人さぼっていない状況で、プロフェッショナルな仕事をしていました。その空気感は画を通しても感じられる気がします。

全員が1カット、1カット、いい画を撮るためにすごく頭を使っていて。それはどの現場でもそうだとは思うんですけど、今回は規模感がそこまで大きくなかったから、改めて「作品を作るってこういうことだよね」と感じられました。

監督は1シーン、1カット、1つのセリフ、間に対して求めているものがある方で、それを僕らも自分に落とし込みながらお芝居ができたのは良かったです。

その上で、僕らの方から「ここはこう思う」というようなことを言うと、それもちゃんと汲み取ってくださる柔軟性もあるので、お互いに意見をぶつけ合いながらできたのはありがたかったです。

西村:撮影期間中、現場にマネージャーさんが来たときに、「えらい伸び伸びやらせてもらっているんですね」って言われたんですけど、僕はそれくらい楽しく過ごさせてもらいました。それは現場の皆さんがそういう環境にしてくださったんだと思います。

ちゃんと地に足のついたしっかりした大人でした

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

――撮影をする中で気づいたお互いの一面は?

西村:とてもストイックで完璧な方なんですけど、出会って2日目くらいに「セリフが覚えられない~」って言って寝転んでいたのは意外でした(笑)。そういう一面もあるんだと。

現場では僕が一番年下だったので、「足を引っ張れないな」っていう想いもあってプレッシャーも感じていたんです。でも柊平くんのそんな姿を見て、少し気が楽になったというか、そんなに焦らなくていいんだなと思うことができました。

上杉:っていう気遣いだから(笑)。本当は全部覚えているのに、「俺も覚えてないからいいんだよ」っていう。

西村:いや、ホントにちょっと覚えてないんですよ(笑)。

上杉:あははは(笑)。語尾がちょっと違うとかね。西村くんはビジュアルとか、普段はアイドルとして活動していることとかからもっとファンタジーな人なのかなと思っていたけど、ちゃんと地に足のついたしっかりした大人でした。

置かれている環境を考えるともっと世間とかけ離れてしまっていてもおかしくないんだけど、社会性とか、世間との整合性とかをちゃんと持ち合わせていて、その上で自分の仕事を理解しているのはすごいと思いました。

(撮影期間の)中盤から終盤にかけていろいろな話をしていくうちに、「俺もそうだったぞ」とか「俺と一緒のところあるぞ」みたいなことが結構あって。

環境的に日常生活で自由にできないこともあるだろうし、僕にはなかった悩みもたくさんあると思うけど、それも踏まえた上でこの活動をしているのはすごいなと。僕が同じ年齢の頃は、まだこの仕事もしていなかったですし、こんなにしっかりしてなかったよなって。

――お互いに影響を受けたものはありますか。

上杉:現場で明るいこと。

西村:(上杉を見て)見習おうと? 無理ですよ。僕、本当に元気ですから(笑)。

上杉:(無理やりに)見習おうかと思います(笑)。けど、本当にすごくいい部分だなと思います。

――西村さんは明るくいようと意識しているのですか。

西村:しないといけないとは思っていないです。素直に生きているだけです(笑)。それが楽しいからこうなっているだけで、僕もずっと元気なわけではないですから。僕がこんな風に居られる環境を現場の皆さんが作ってくださったんです。

僕が柊平くんから受けた影響は、僕はわりと人から言われたことはAもBもいいねって言ってしまうタイプなんですけど、柊平くんは監督さんからもらった意見に対して明確な返答をしていて、そこはすごいなと感じました。僕も考えていないわけじゃないので、そういうところはしっかり出してもいいんだなって思えました。

――上杉さんはそこを意識的にやっていらっしゃるのですか。

上杉:自分の考えは伝えますね。それは自分の意見を採用してほしいからではなくて、作品を良くするためにどちらがいいんでしょうね?と提案する形です。脚本や原作は読む人によって解釈が違ったりするから、そこのすり合わせをします。

そうした結果、また別の新しい解釈が生まれることもありますし、わがままを言うのではなく、作品のために意見を言うことはあります。

皆さんの自由に観てもらいたい

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

――お互いの「ここは見どころ」という部分を教えてもらえますか。

上杉:天使には1話から最終話まで一貫した姿勢がありつつ、その中でも少しずつ変わっていく心境がとても細かく、丁寧に表現されています。そこは監督が寄りの画で撮っていることも多いので、その表情の違いには注目していただきたいです。最終話を観たあとに、1話を観返すと全然違って見えると思います。

あとは二人一緒のシーンが多い中で、一緒ではないシーンは、お互い相手には見せていない表情も出てくるので、そこも見どころだと思います。

西村:幸紀が一人のシーンはすごくカッコいいとスタッフさんから聞きました。僕はそこは見れていないので楽しみにしています。

あとは天使が幸紀に対してジョークを言ったり、いじったりすることがあるんですけど、そのときに出る幸紀のふとした表情が、僕が柊平くんをいじったときにする表情と同じことがあって(笑)。

上杉:幸紀じゃなくて、上杉が出ちゃってる?(笑)

西村:(笑)。1話に1回ぐらいずつコミカルなシーンがあるので、そこも楽しみにしていただきたいです。その表情も1話と最終話では違っていると思います。

最初の頃は「生意気だな、こいつ」みたいな表情なんですけど、後半になると幸紀は天使がこう言うだろうなというのがわかってきているから、ちょっとうれしそうにも見えるんです。そういう息の合った二人も出てきます。

©「ワンルームエンジェル」製作委員会・MBS

――お二人は幸紀と天使はどんな関係性だと思いましたか。

西村:捉え方は人それぞれなので答えを出したくないというか。僕らが言うことで、視聴者の方がそれが頭に残って観ることになってしまうと思うので。皆さんの自由に観てもらいたいです。

上杉:皆さんが観終わったときにそれぞれどう思ったかがすべてのような気がします。それこそ、原作の感想レビューとかを読んでいても、僕が思った感覚とは少し違っていたんですよね。

それこそ今、生きる活力がある人が観るか、無い人が観るかによっても違うと思うし、天使サイドから観るか、幸紀サイドから観るかでも違うし。この二人の関係に名前は付けづらい。

西村:それに原作とドラマでもまた違うと思うので。原作は絵だけど、ドラマでは僕たちの動きや目線、セリフの言い方や呼吸の仕方によっても印象が変わる部分もたくさんあると思うんです。だからこのドラマなりの関係性ができたと思っています。


一つのソファーに並んで座ってインタビューに応えてくださった上杉さんと西村さん。お互いの顔を見ながら笑い合う場面も多く、歳の差を感じないとてもナチュラルでいい関係性が感じられました。

そんなお二人が演じる幸紀と天使がどんなふうに表現されているのかますます期待が高まります! 少しずつ変化していく二人の関係性と、明かされていく過去――感涙必至の物語を最後まで見届けていただきたいです。

作品紹介

ドラマ『ワンルームエンジェル』(全6話)
2023年10月19日より 毎週木曜 深夜1:29よりMBS、他にて放送
「TVer」「MBS動画イズム」で見逃し配信1週間あり、「Hulu」では1話から最終話まで見放題独占配信

(Medery./ 瀧本 幸恵)

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