GKとしてJリーグ最多出場の大宮GK南雄太が現役引退を発表、26年のキャリアに幕「これっぽっちの悔いも全くないくらいやりきりました」

柏、熊本、横浜FCでもプレーした南雄太[写真:©︎J.LEAGUE]

大宮アルディージャは19日、元日本代表GK南雄太(44)の現役引退を発表した。

南は静岡学園高校出身で、1998年に柏レイソルでプロ入り。高卒ルーキーながらすぐにポジションを奪った。

1999年のワールドユースでは決勝進出に貢献。シドニー・オリンピックを目指すチームにも招集されていたが、徐々にパフォーマンスを落としてオリンピック出場は叶わなかった。

柏の守護神として2009年までプレー。2010年からはロアッソ熊本へと完全移籍すると、2014年に横浜FCへ完全移籍。2021年途中に大宮へと期限付き移籍すると、2022年に完全移籍を果たした。

大ベテランとなった中で存在感を発揮。しかし、2022年にはアキレス腱断裂の重傷を負うなどしてキャリアが終わるかと思われた中で復活。今シーズンは明治安田生命J2リーグで2試合に出場していたが、再び出番を失っていた。

日本代表にも選出されたことはあるが出場はなし。個人省としては1998年に優秀新人賞、2001年にはフェアプレー個人賞を獲得していた。

Jリーグ通算で665試合に出場し、GKとしてリーグ最多出場記録を誇っている。

南はクラブを通じて、引退に際してコメントしている。

「わたくし南雄太は、今シーズン限りでの現役引退を決断致しましたので、ここにご報告させて頂きます」

「26年間という、自分でも到底想像も出来なかった長い現役生活をこの年齢まで過ごしてこれたのは、丈夫な体に生んで育ててくれた両親、いつどんな時も自分の1番の支えになってくれてサポートしてくれた妻、自分に無限のパワーを与えてくれた子供達や家族、そして自分が在籍させて頂いた柏レイソル、ロアッソ熊本、横浜FC、大宮アルディージャの各クラブで共に闘った選手、監督やコーチングスタッフ、クラブスタッフの方々、パートナーシップスポンサーの方々、そして各クラブのサポーター、ファンの方々、その自分に関わって頂いた全ての方々のおかげに他なりませんし、ただただ感謝という言葉しかありません。本当に本当にありがとうございました!」

「幼稚園でサッカーを始めて10月に入って引退を決意した日までの約40年間、苦しい事や辛い事はたくさんあったけれど、でも大好きなサッカーを辞めたいと思った事はただの1度もありませんでした」

「それが、いかに自分のサッカー人生が充実して素晴らしいものだったかを物語っていると思います。だからもうこれっぽっちの悔いも全くないくらいやりきりました。心から自分自身によく頑張ったと言ってあげたいです」

「今シーズンも残り4試合。アルディージャの残留の為に自分はどんな立場であれ全身全霊を尽くして、チームの為に最後の最後まで闘います。どうか引き続き応援のほど宜しくお願い致します」

「そして、あと1カ月でサッカー選手ではなくなりますが、今後とも『サッカー人、南雄太』をどうぞ宜しくお願い致します!」

南が所属する大宮は現在J2で降格圏に位置。残り4試合で奇跡の逆転残留を果たし、南を送り出せるかに注目が集まる。

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