ブナの黄葉、酸ケ湯温泉(青森市)包む 八甲田中腹、見ごろ終盤

紅葉が見ごろを迎えている酸ケ湯温泉付近=19日午後、青森市(東奥日報社ドローンで撮影)

 八甲田山系では紅葉が進み、現在は中腹で見ごろの終盤を迎えている。青森市の酸ケ湯温泉付近では19日、行楽客を乗せた車が盛んに行き交い、車窓などから秋の八甲田を満喫した。

 酸ケ湯温泉によると、付近の紅葉の進み方は平年に比べて1週間ほど遅め。ブナの黄葉は鮮やかだが、ナナカマドの赤い色はいつもより目立たない印象という。

 19日は午後から天気が崩れたものの、午前中は薄曇りの穏やかな天候で、柔らかな光に映える紅葉を楽しもうと散策する行楽客の姿も数多く見られた。

 千葉県から訪れた新井厚(あつし)さん(52)、奈々子さん(52)夫妻は「普段見られない美しい紅葉で、気分がリフレッシュできました」と喜んでいた。

 同温泉によると、今秋の人出は新型コロナ以前の水準まで戻り、直近1週間は香港やシンガポールなどアジアからの観光客が増えているとのこと。土日は八甲田で雪か雨の予報となっており、雪と紅葉を同時に楽しめる可能性があるという。

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