【インドネシア】リンテック、地元同業の買収に11億円超[製造]

粘着素材大手のリンテックは19日、ラベル用粘着紙や粘着フィルムなどの裁断加工や販売を手がけるインドネシアのマルチヤサ・スワダヤの発行済み株式100%を取得すると発表した。同日開催の取締役会で決議した。取得額は、法務・税務・財務の調査費用を含めて約11億2,700万円。2024年1月中旬の取得を予定している。

マルチヤサ・スワダヤの株式は、リンテックのシンガポール子会社が99%、インドネシアの孫会社でラベル用粘着紙や粘着フィルムの販売会社のリンテック・ジャカルタが残り1%を取得する。

マルチヤサ・スワダヤはこれまで、リンテック・インドネシアが製造する製品の裁断加工と販売を手がけてきた。買収により、マルチヤサ・スワダヤのマーケティング力や、裁断加工能力、販売網などをリンテックのグループ全体で共有・活用できるほか、エンドユーザーである現地の印刷会社との直接取引を通じて市場ニーズを的確にとらえた新たな開発製品の迅速な提供が可能になると見込んでいる。

マルチヤサ・スワダヤの22年12月期の売上高は約2,644億ルピア(約25億円)。純損失は約25億ルピアと、3年連続で赤字を計上している。

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