八王子市 開始30分で一時停止の地域通貨「桑都ペイ」トラブル翌日も相談者が殺到

開始からわずか30分で一時停止となった、八王子市のデジタル通貨「桑都ペイ」。発生から一夜あけ、10月19日も相談窓口には多くの人が訪れ、担当者は対応に追われました。

記者:「こちら桑都ペイの相談窓口です。窓口には張り紙で一時停止していると書かれています」

午後1時ごろ、八王子市内にある窓口には「桑都ペイ」の相談をしようと、多くの人が訪れていました。

10月18日から利用が始まった八王子市のデジタル通貨「桑都ペイ」。専用アプリで支払いができるサービスで、入金した額の30%分のポイントが付与されることとなっています。

このデジタル通貨、市外の人でも使うことが可能で、大型の家電量販店でも使うことができます。このお得なデジタル通貨…アクセスの集中により入金の機能が10月18日から一時停止となっています。そのため、相談窓口には入金できないことに戸惑う高齢者が…

八王子市民:「これがチャージができないのでどうしたらいいのかなと思って。まだ、トラブってるみたいですね。もう、なんとかならないんですかね」「これはダメかもと思った。(ポイントを)いただけるかどうかも分からない」「若い人だったらスムーズに行くけど80過ぎたら頭が回らない」

そして、窓口では、市の対応に憤る人も…

八王子市民:「情けないですよ、最初っからだから。八王子市民に還元すべきですよ。誰でも大丈夫ですと言ったら北海道の人でも使えるわけだから」

市にはこれまで1000件以上の苦情が殺到しているということです。桑都ペイの運用再開は来週中旬を見込んでいて、復旧次第、利用者に周知する方針です。

それではなぜ、今回、トラブルになったんでしょうか?多摩地域で取材をする白井さんと中継をつなぎます。

現在、八王子市はトラブルの原因について調査中としながらも、担当者はアクセスの集中によってプログラムに負荷がかかった可能性があると説明していて、「開始時間を事前に広報していたため、一斉にアクセスが集中してしまったのではないか」と話しています。

このトラブルの背景について、ポイントは「市外の人も利用できる形式にした」「他の自治体では個人店のみも多いが、家電量販店でも使える」「プレミアム率30%でお得」となり、その上で事前に開始時間が分かっていたので登録しようと殺到したと考えられます。

八王子市にとっても13億円をかけた肝いりの政策だったので、アクセスが集中することを事前に想定して、対応して欲しかったと感じます。

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