レインボー・ジャンボたかお「芸人に面白いと思われたい」初小説で叶った夢 次なる夢はキングオブコント

お笑いコンビ・レインボーのジャンボたかお(34)の小説デビュー作「説教男と不倫女と今日、旦那を殺す事にした女」(KADOKAWA)がたしかな存在感を放っている。芸人仲間からの評価も上々で「これ以上の幸せはない」と語るジャンボに作品の反響、その幸せの先に見据える目標について、大阪市内で聞いた。

第1章「家まで来たのにその気がない女に説教をする男」、第3章「不倫していることで成長していると思っている女」、第4章「ハプニングバーでオレンジデイズくらい青春してる友人」…。クスッと笑える各章のタイトルをはじめ、初小説には「面白いと思うこととかを全部つぎ込んだ」とこれまで培ってきたコントの経験を存分に生かした。

登場人物の中には自身や近しい芸人仲間がモデルとなったキャラもちらほら。主要人物であるお笑い芸人の田中は自身の実体験を数多く取り入れた。「最初はそんなつもりはなかったんですけど、あまりに田中のキャラが立っていかなかったので、自分自身を肉付けしていった感じですね。学生時代のモテなかった感じとかはめっちゃ俺っすね」と苦笑いしながら明かした。

発売後、最も嬉しかったというのが周りからの賛辞。なかでも、読んでほしい芸人仲間のひとりがコットン・きょん(35)だった。なぜきょんに読んでほしいのか、それは読めば誰の目にも明らかだった。本を手渡しつつも、内心「本なんて読まない人だし」となかば諦めていたが、すぐに連絡があり「ちょっと面白すぎるわ、マジで」とべた褒めだったという。反響の数々にジャンボはレインボー結成時の目標を思い起こした。

「本当にみんな褒めてくれて。(レインボーを結成した時に)『周りの芸人さんに面白いって思われたい』って池田(直人)に言ったんです。賞レースでどう、冠番組がどうではなく。だから、劇場の先輩に小説を面白いと言ってもらえて、これ以上の幸せはないですね」

これ以上の幸せはない今、一番の目標を聞くと「それはもう賞レース、キングオブコントですね」と即答で返ってきた。「M-1も出てますけど、キングオブコントですね。コント師なので」と力強く語った。

◆ジャンボたかお 1989年6月25日生まれ、千葉県千葉市出身。2016年、池田直人とお笑いコンビ「レインボー」を結成。18年、日本テレビ系「ぐるぐるナインティナイン」おもしろ荘で優勝し、脚光を浴びる。コンビのYouTubeチャンネルではコントを毎日投稿しており、登録者数は110万人超え。23年、「説教男と不倫女と今日、旦那を殺す事にした女」で小説家デビュー。身長183センチ。血液型O。

(よろず~ニュース・藤丸 紘生)

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