常磐道・千代田PA シャワー人気 トラック運転手「気分すっきり」

常磐自動車道千代田PAで好評のシャワールーム=かすみがうら市中佐谷

常磐自動車道千代田パーキングエリア(PA、茨城県かすみがうら市中佐谷)が、長距離トラックの運転手たちに人気だ。理由は東日本高速道路(ネクスコ東日本)管内では6カ所しかないシャワールーム(有料)。24時間利用可能で、ドライバーが疲れた体を癒やす「オアシス」となっている。

千代田PAのシャワールームは、下り線が昨年3月、上り線は今年3月にそれぞれオープン。上下線とも男性用4室、女性用2室の計6室を備え、利用料金は10分300円(延長3分100円)。県内では同PAにしか設置されていない。

ネクスコ東日本谷和原管理事務所によると、下り線のシャワールームは現在、1日の利用者数が平均100人を超える人気ぶり。9月の平日の平均利用者数は、下り線が男性100.4人、女性2.8人で、上り線は男性47人、女性1.7人だった。

利用のピーク時間帯は午後1~7時。中でも、午後2~3時は、渋滞を避けて昼間に仮眠するトラック運転手が集中し、行列ができることがあるという。

仙台市のトラック運転手、高橋秀明さん(48)は19日、シャワー待ちの列に並びながら「体だけでなく、気分もすっきりする」と笑顔を見せた。積み荷を運ぶ横浜市から仙台市まで片道350キロ以上を移動するが、普段利用する高速道路でシャワールームがあるのは千代田PAのみ。開設前は汗拭きシートで我慢していたといい、「今は自宅と同じ感覚で休めて、夏は特に助かっている」と満足そうな表情で話した。

ネクスコ東日本は、利用者の利便性向上を図ろうと、中期経営計画の主要重点計画にシャワールーム設置を掲げている。管内では同PAのほか、東北自動車道安積PA(福島県郡山市)や関越自動車道塩沢石打SA(新潟県南魚沼市)、北陸自動車道大積PA(同県長岡市)などに設置されている。

同事務所の八島和俊副所長は「利便性向上と休憩取得による事故予防に期待したい」と話した。現在は下り線の人気が高いが、今後は上り線でも利用増が見込まれるという。

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