<探鳥日記>イカル 冬も美声でさえずり 

イカル

 イカルは秋になると平地の公園などで見かけることができる野鳥です。この時季はだいたい群れで行動しています。大きさはヒヨドリより少し小さくぽっちゃり体型です。太くて黄色い特徴的なくちばしで、硬い木の実を割って食べます。

 好物はムクノキの実です。イカルたちがあんまりおいしそうにムクノキの実ばっかり食べるので、そんなにおいしいのかと私も一粒いただいたところ、うっすら甘いアンコみたいな味がしてびっくりしました。

 他の野鳥たちもこの実が大好きです。そしてイカルは冬の間もさえずります。「キーコーキー」というよく通る美しい声です。昔からこの鳴き声は「お菊二十四(にじゅうし)」という聞きなしで知られています。

 ムクノキのある公園でこの特徴的な声が聞こえたら、イカルの群れが近くにいるかもしれません。

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