【星野リゾート】「青森屋」体験レポ!ねぶた×ハロウィン&りんごづくしのイベントがW開催

星野リゾート「青森屋」フォトギャラリー

国の重要無形民俗文化財に指定されている東北三大祭りのひとつ「青森ねぶた祭り」の熱気がいつでも感じられる、テーマパークのような温泉宿「青森屋」。

星野リゾートが手掛ける独立したブランドで、「のれそれ青森~ひとものがたり~」をコンセプトに展開しています。「のれそれ」とは、青森の方言で「目いっぱい」の意味。青森旅行が初めての人、青森ならではの人のぬくもりを求めている人がたっぷりパワーチャージできる、そんな宿になっています。

今回は、初青森のライターが家族で1泊2日した際に感じた青森屋の魅力、そしてこの秋催されている注目のイベントなどについてご紹介します。

りんごにねぶた…星野リゾートが手掛ける温泉宿「青森屋」で充実の青森旅!

【青森屋】りんごジュースが出る蛇口

まずは、お祭り気分が楽しめる「じゃわめぐ広場」へ。

「じゃわめぐ」とは、青森の方言で「心が騒ぐ、にぎやかで楽しい様子のこと」を表します。地酒が楽しめる「ヨッテマレ酒場」や、青森の土産物が揃うショップ、浴衣が借りられる「浴衣処 いろは」やアメニティバー「もってってけろ」などが立ち並ぶ、まさに“にぎやかで楽しい”青森屋の中心部です。

こちらでぜひ体験したいのが、「りんごジュースが出る蛇口」(※)。その名の通り蛇口からりんごジュースが出てくるので、好きなときに好きなだけりんごジュースが楽しめます。

列ができている時間もあるほど大人気で、りんごジュースが大好きな我が家の子どもたちも、広場に寄るたびに蛇口から出るりんごジュースを楽しんでいました。

※時期や仕入れ状況によって、提供内容が変更になる場合があります。

また、じゃわめぐ広場で午前中の9:30~11:00のみ開催している「ほたて釣り」(1回500円)も見逃せません。

制限時間3分内に釣れたほたての数に応じて景品がもらえるアクティビティ。意外に難しく、3分があっという間! コツをつかむ前に終わってしまいました。とはいえ、3人でトライしてなんとか2枚釣れて、景品の桃ジュースをいただきました。

10枚とれたら、なんと青森から自宅へ活ほたて30枚を直送してくれるそう。達成できた人はいるのでしょうか…!?

ぜひ挑戦してみてくださいね。

青森屋の秋は「じゃわめぐりんご祭り」でりんごづくし!

筆者が訪れたのは8月中だったため、宿のあちこちに青森の夏の風物詩「金魚ねぷた」が飾られていましたが、9月からは秋が旬のりんごをテーマにしたイベント「じゃわめぐりんご祭り」(2023年11月29日まで)にあわせてりんご提灯が登場。広場内が赤くて可愛らしい提灯の温かな光に彩られます。

また広場には、りんごをジュースやジャムに加工した際に残る種や皮を再利用してできた「りんご輪紙」で作られた、りんごの形をした高さ2mの巨大な灯篭も出現。浴衣を着て一緒に写真を撮りたい、写真映えスポットになっています。

【青森屋】りんごガチャガチャ

この季節ならではの「りんごガチャガチャ」(1回300円)も登場しています。レバーを回すと、専用カプセルに入った本物のりんごまるごと1個が出てくる、毎年人気のガチャガチャ。時期によってりんごの品種が変わるので、どんな品種が出てくるかはお楽しみです。

りんごの生産量日本一の青森らしい、遊び心あふれるアクティビティですよね。

そして、敷地内の公園にある「八幡馬ラウンジ」が、秋の期間限定で「りんごラウンジ」に変身!

りんごの形のランプやクッションなどをしつらえた空間で、りんごを使ったお酒やりんごジュース、アップルパイのグラススイーツなどが提供され、たっぷりとりんごを楽しめます。

ドリンクとスイーツの提供を含めて1名2,200円、現地にて要当日予約です。

青森ならでは!「ねぶたハロウィン」が新登場

【青森屋】ねぶたハロウィン

そして2023年10月31日(火)までのハロウィン期間限定で、青森ならではのハロウィンを楽しめるイベント「ねぶたハロウィン」も開催中。

ハロウィンらしいこうもりやおばけモチーフが描かれた跳人(青森ねぶた祭の踊り手)衣装を着た「ハロウィンねぶた」が、フロント横の「囲炉裏ラウンジ」に登場しています。

ねぶた祭りやハロウィンにちなんだ仮装も用意されているので、ぜひお気に入りの仮装に身を包んでハロウィンねぶたと一緒に写真を撮ってくださいね。

また、ハロウィンねぶたの近くにいるスタッフに、「トリックオアトリート」ならぬ「こんびりけねばちょすはんで!」(お菓子くれなきゃいたずらしちゃうぞ)と唱えると、ハロウィンらしい絵柄の南部せんべいがもらえます。

時間は18:00~20:00。1日50枚限定で、せんべいの絵柄はお任せです。

青森らしいぬくもりが感じられる客室「あずまし」に宿泊

【青森屋】客室「あずまし」

青森屋の客室は全236室。それぞれ異なる伝統工芸品をしつらえた6タイプの客室がありますが、今回宿泊したのは「あずまし」という客室です。

客室名となっている「あずまし」は、青森の方言で「心地よい」の意味。どこか懐かしいような雰囲気を感じる和室の客室は、まさに心地よく、ずっと暮らしたくなるような滞在が叶います。

客室には、青森県南部地方の伝統工芸品「八幡馬(やわたうま)」の置き物や、カラフルで温かみのある「南部裂織(なんぶさきおり)」のベッドランナーが。なんとひとつひとつが手作りだそうで、こんなところからも人のぬくもりを感じます。

「あずまし」には和室と和洋室、半露天風呂付の3タイプがあります。

ほかにも、リビングにしつらえた立体的なねぶたが大迫力の「青森ねぶたの間」や、リビングと寝室が分かれた和の風情あふれるお部屋「うんかん」、青森の方言で「ゆりかご」を意味する「えんつこ」など、さまざまなタイプのお部屋が用意されているので、ぜひお好みで選んでみて。

四季折々の景色が楽しめる大浴場へ

【青森屋】大浴場(内湯)

青森には人気の温泉地も多くあり、温泉を楽しむのにもよい土地です。

青森屋の大浴場は、壁と天井、浴槽とすべてに青森ヒバが使われた香り豊かな内湯「ひば湯」。そして、湯舟が池に張り出して水の上に浮かんでいるような気分になれる露天風呂「浮湯」があります。

泉質はアルカリ性単純温泉の美肌の湯。源泉かけ流しで、まったりとした泉質のお湯をそのまま楽しめます。

浮湯は、水面に映り込む四季折々の景色を眺められる昼、湯けむりの中優しくライトアップされた景色が楽しめる夜とで、がらりと印象が変わる露天風呂。

春は桜、夏は新緑、秋は紅葉と季節ごとにうつりゆく自然を感じられる浮湯ですが、冬の12月~3月には「ねぶり流し灯篭」が行われます。

睡魔を払い、穢れを川や海に流す行事とされる「灯篭流し」が起源となった「ねぶり流し」。ねぶたの山車と、宿泊ゲストがお願い事を書いた小灯篭を浮き湯の周りの池に浮かべるイベントです。雪景色の中、幻想的な光景が見られそうですね。

さらに、時間があれば、宿を出て10分ほど三沢駅方面に歩いていった場所にある「元湯」も楽しみたいところ。青森の伝統工芸品「津軽びいどろ」をしつらえた昭和レトロな雰囲気の浴場です。津軽びいどろのガラスから朝日が差し込んで、色とりどりの光で幻想的に彩られる朝風呂がおすすめですよ。

夕食は「のれそれ食堂」で充実のビュッフェ

【青森屋】のれそれ食堂での夕食ビュッフェ

夕食は、割烹着姿のかっちゃ(お母さん)が出迎えてくれる古民家風ビュッフェレストラン「のれそれ食堂」。青森の郷土料理や、かっちゃが目の前で焼き上げてくれる海鮮料理など、青森の味覚がこれでもかと用意されています。

食堂に入ると、まず目に入るのがホタテとサバの炉端焼き。かっちゃの手で次々と焼き上げられていくホタテとサバが、焼きたて熱々の状態で提供してもらえます。

ほかにも「鮪の漬けまんま」や「帆立の稚貝味噌汁」、新鮮なお刺身など、海鮮料理が充実。その形から「海のパイナップル」と呼ばれる「蒸しほや」は、その独特の味わいから「海のパクチー」とも呼ばれているのだとか。宮城県の名産品で青森でも親しまれており、東北に来たらぜひ食べたい食材のひとつです。

また、南部せんべいが入った青森の郷土料理「せんべい汁」も。

牛肉の鉄板焼きの付けだれが「りんご醤油」だったり、サラダコーナーに「りんごのピクルス」があったり、デザートには「アップルパイ」があったりと、りんご県ならではのりんご料理にも注目です。

夜は「ヨッテマレ酒場」で楽しむのもおすすめ!

夜は、じゃわめぐ広場にある「ヨッテマレ酒場」で一杯楽しむのも素敵です。「ヨッテマレ」という名称は、「寄ってしまえ」と「酔ってしまえ」という2つの意味を掛け合わせて付けられたそう。

立ち飲み席やカウンター席もあり、青森の地酒の飲み比べやおつまみがいただけます。気軽に立ち“寄って”、おいしいお酒でほんのり“酔って”、楽しい夜を過ごしてくださいね。

「みちのく祭りや」では一年中ショーを楽しめる!

【青森屋】みちのく祭りや

そして青森屋に来たらぜひ参加したいアクティビティが、「みちのく祭りや」にて毎晩行われるショー。

2022年4月にリニューアルオープンしたみちのく祭りやでは、青森の四季の情景と祭りの熱気をオリジナルのショーで表現し、物語のような構成で上演しています。

入口ではさっそく圧巻のねぶたがお出迎え! ねぶた師の竹浪比呂央氏作の「紀朝雄」です。

会場入り口の階段には、立田龍宝氏がデザインを担当した8枚の木製ねぶたの切り絵が飾られています。勇壮なねぶた絵を横目に、ショーへの期待感を高めながら会場へと入っていきます。

立体ねぶたに続いて登場するのは、手塚茂樹氏が製作した「白ねぶた」。色づけする前の白いねぶたで、雪深い青森に生息する白鳥やうさぎなどの動物を模しています。

【青森屋】みちのく祭りやでのショー

ショーのはじまりでは、青森の四季のうつろいが影絵などで表現されます。雪深く寒さ厳しい冬を耐え、花開き木々が萌ゆる温かな春を喜び、そしていよいよ青森の人々が待ちに待った祭りの夏が訪れます。

ショーで表現されるのは、青森の四大祭り。7月末~8月上旬にかけて各地で行われる「五所川原立佞武多」、「弘前ねぷたまつり」、「八戸三社大祭」、「青森ねぶた祭」のそれぞれを、映像や照明を使って特徴を際立たせながらドラマチックに表現しています。

青森のお祭りに欠かせない祭りばやしと山車運行も、青森屋スタッフによって行われます。手振り鉦(がね)、笛、太鼓による演奏はもちろん、青森ねぶた祭で有名な「ラッセーラーラッセーラー」といった掛け声もあり、本物の祭さながらの活気あふれるショーを体験できます。

「青森ねぶた祭」の跳人と一緒に掛け声を掛けながら飛び跳ねてステージで踊れる時間もあり、祭の一体感を感じることができますよ。最後にはショーに登場した大きなねぶたの山車とともに記念撮影も。

ショーの時間は21時~、約60分。宿泊者限定で、料金は1名1,500円~です。公式サイトより開演30分前までの予約受付です。

「紅葉りんご馬車」で施設内の広大な公園を周遊

【青森屋】馬車 ※写真は夏に撮影

青森屋でのお楽しみは、施設の中だけではありません。敷地内の公園がとにかく広大で、散策するだけでも見どころがたっぷり! 大きな池を中心にした公園は、外周をぶらりと歩いてまわるだけでも30~40分ほどかかります。

おすすめは、その外周を馬車で周遊できる「紅葉りんご馬車」(2023年11月29日まで)。冬はストーブ馬車、夏は風鈴馬車など、季節ごとに装いが変わります。

秋の季節は、次第に紅葉していく公園内の木々を眺めながら、馬車で約20分ほどかけて公園を1周したあと、お土産にそのとき収穫期を迎えるりんごがもらえます。

大人1,650円、小学生1,320円、未就学児990円。9:00、9:30、10:00、10:30、11:00の5回開催で、各回8名まで。公式サイトにて3日前までの受付です。

公園内には、さきほどご紹介した「八幡馬ラウンジ」のほか、見晴らしのよい足湯や、青森の伝統工芸品を作る体験ができる「あおもり工房」、青森の伝統的なお料理を楽しめる古民家レストラン「南部曲屋(なんぶまがりや)」、ポニーがいる小屋など、滞在をより充実させるたくさんのポイントが。

筆者が訪れたのは夏だったので、虫とり好きの息子たちはセミやカブトムシを探し回るだけでも十分夢中になれたようです。今回は時間がなくて体験できませんでしたが、池のほとりで釣り体験ができる「魚っこ釣り」も楽しそうです。

冬はきっと足湯に入りたくなりますし、季節を変えてまた訪れたいと思えるような公園でした。

ねぶた祭りの時期ではなくとも祭りの雰囲気を感じられ、田舎らしい緑豊かな公園や人のぬくもり、青森の郷土料理や良質な温泉が楽しめる充実の温泉宿「青森屋」。観光地に行かずに1泊2日めいっぱい敷地内で遊んでも足りないくらい、青森の魅力がたっぷりと感じられるお宿でした。

いつ訪れても四季折々の青森ならではの体験ができる青森屋で、リフレッシュしてみませんか。

【施設詳細】
星野リゾート 青森屋

住所:青森県三沢市字古間木山56
料金:「あずまし」1泊2食付 2名1室利用時1名あたり 23,000円~(税込)※ビュッフェレストラン利用時
電話番号:050-3134-8094(星野リゾート予約センター)
アクセス:青い森鉄道三沢駅より徒歩約15分/JR八戸駅から車で約40分/三沢空港から車で約20分

※掲載されている情報は取材時点のものです。掲載後に内容が変更になる場合や、施設の休業日・営業時間・内容や実施の有無が変更になる場合もございます。
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(ハピママ*/ Mami Azuma)

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