カップ麺も限界突破の時代へ、カドヤ食堂ワンタンめんが絶品

ノンフライ麺に定評ある「明星食品」と、大阪屈指のハイクオリティラーメン店「カドヤ食堂」のコラボカップ麺「明星 地域の名店 カドヤ食堂監修ワンタンめん」が、10月10日に発売された。

トゥルンと滑り込むようななめらかさのワンタン! 「明星 地域の名店 カドヤ食堂監修ワンタンめん」

明星食品の「地域の名店」シリーズは、一度発売され復活した期待のブランドだ。その復活第1弾に大阪・西長堀の「カドヤ食堂」を選んだあたりは先頭打者ホームラン狙いかと、そんな噂で麺好きたちが賑わっている。

セブンイレブン限定販売の商品ゆえ、さっそくご近所のセブン目指してダッシュ&購入し、いざ実食。試食直後に、「カドヤ食堂」店主・橘和良さんにも話を聞いた。

セブンイレブン限定の「明星カドヤ食堂ワンタンめん」(300円)

■ プルプルの薄皮で肉感あり、旨みありのワンタン

熱湯を注ぐ前に、まずは中身をチェック。スープの持ち上げがいいように平打ちにしてある。具は注目のワンタンが4個。しっかり餡の存在も目視できた。かやく袋には円形のチャーシュー、乾燥メンマ、ネギが入る。スープは液状タイプだ。

事前情報で、「表示時間(5分)よりも1分長めに待つと、ワンタンの食感がアップする」というウワサがあった。ジャストでも食べ直したが、しなやかな麺が好きな方には6分。麺のコシしっかりが好みの方には表示通り5分をお勧めしたい。

熱湯を注ぎ、待つこと5分半、醤油の風味立つスープを注ぎ、軽く麺をほぐして実食することに。まずはスープをツィーッとレンゲから味わう。あうっ、なんという深い味わい。醤油の香りとともに、豚と鶏の旨みが押し寄せるではないか。

醤油の香りとともに、豚と鶏の旨みが押し寄せてくる!

さらにはほどよい鶏油の甘みと風味が広がって、じわじわと魚介の味わいも感じられる。甘みと深みあるスープには、ほんの少しお酢の酸味も感じて、もう一口、もうひとさじ、と危うくスープを飲み過ぎるところ。

次に麺を一口すすれば、ノンフライ麺らしく中太平打ち麺がゆるめの縮れでスープを持ち上げてくれる。さらにレンゲでワンタンを持ち上げ、スープとともに口に運べば、トゥルンと滑り込むようななめらかさ、プルプルの薄皮はサイズこそ小ぶりなれど、しっかり存在感があり、これだけでも単品販売してもらいたいくらい。中身の餡もクセなく「肉感あり、旨みあり」でチャーシューが霞むほどの旨さだ。

■ いやはやすんごい再現度でした、橘店主!

食後、すぐに橘店主に感想を告げてみた。開発にあたっての重要ポイントは、「まずは豚と鶏の旨みをしっかり出してもらうようにして、魚介はあくまでも味の下支えにプラスしてもらいました。うちらしく、少し甘みを表現していただいて、酸味もほどよくバランスが取れたと思います」とのこと。

「麺もワンタンもカップ麺とは思えないレベルだった」と伝えると、「ワンタンも麺も明星さんの技術あってこそでしたね。自家製麺も本店からお渡しして、食感を近づけてもらいました」と橘店主。なるほど、こだわりどころ満載の一杯だったわけで。完汁後の余韻も後をひき、もう一杯食べたくなるくらいのおいしさで、口福感溢れる体験だった。

「明星 地域の名店 カドヤ食堂監修ワンタンめん」は、セブンイレブン限定商品(店舗により取り扱いがない場合や販売地域内でも未発売の場合あり)。価格は300円。

取材・文・写真/曽束政昭

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