17日午前、埼玉県久喜市立久喜東小学校3階外壁のモルタル片(幅2メートル高さ85センチ厚さ4センチ)が落下し、1階部分にあった学童保育の屋根を突き破り砕けた。児童らにけがはなかった。昨年10月には、同小から約3キロ離れた市立久喜東中学校でも屋上部分のモルタル片が落下。同小は今年9月に校舎の点検を実施したが、今回落下した箇所に関しては落下の可能性に関する指摘はなかったという。
市教委教育総務課によると、17日午前9時45分ごろ、3階部分約9メートルの高さから外壁のモルタル片が大きな音を立てて落下した。付近に人はいなかった。同10時ごろ、学校が「外壁が落ちた」と市教委に連絡。周辺にも危険な箇所があるとして、校舎南東側全面に柵を設け、進入禁止にする措置を講じた。
同小の校舎は1983(昭和58)年に完成した。市と業者が今年9月、外壁のモルタル片が落下する可能性がある箇所を点検していたという。点検時、危険な箇所が複数見つかり修繕を計画していたが、今回落下した箇所は対象外だった。
市は現在、老朽化した市内小中学校の改修を進めている。久喜東中(80(同55)年に完成)のモルタル片が落下したことを受け、今年の6月議会で、外壁の緊急修繕や改修に向けた関連予算を計上していた。同小学校も対象となっていた。
市は今後の対応について「業者と立ち会って危険な箇所を確認し対応する。安全確保を優先し、危険なものを先に落とすなど検討したい」としている。