衆院長崎4区補選!朝日新聞政治部記者が見る自民苦戦の理由とは?勝つのはどっち?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年10月20日に公開された動画のテーマは……与野党一騎打ち!衆院長崎4区補選

ゲストに朝日新聞政治部記者の今野忍氏をお招きし、衆院長崎4区補選について語っていただきました。

横一線のデッドヒート!勝敗の分かれ目はどこに?

【このトピックのポイント】
・衆院長崎4区補選は23日以降の政権運営に大きく影響する重要な選挙
・自民党は長崎内で分裂しており金子氏は自民党支持層固めに苦戦
・組織票を固めきれるかどうかが自民党勝利のポイント

10月22日投開票 衆議院長崎4区補欠選挙

衆院長崎4区補選は立憲・現職の末次精一氏、自民・新人の金子容三氏が立候補し与野党一騎打ち対決の構図となっています。

最近の選挙では衆院千葉5区補選に代表されるような、野党乱立で票が割れ自民党が勝つというパターンが続いてきました。

その点からすると「野党からしたら成功したケース」と今野氏。「長崎の勝ち負けが岸田総理、岸田内閣の23日以降の政権運営に大きく影響するのでは」とコメントしました。

MC鈴木邦和「単なる1選挙じゃないということですね」

また、金子氏の父親である金子原二郎氏は岸田派の元参院議員。金子氏も岸田派に入ることがほぼ決まっており、9月の中旬には岸田派の国会議員の秘書が長崎に送り込まれるなど、派閥を挙げた選挙戦になっているとのことです。

その影響もあってか、他の派閥の議員からは「岸田派の選挙でしょ」と冷めた声も聞かれるとか。

さらに、この長崎4区選出だった北村誠吾氏も岸田派で、しかも北村氏は金子氏ではない人物を後継指名していました。この金子派と北村派とも言える長崎内の争いは長崎県知事選挙は佐世保市長選挙にも影響しており、党内で分裂の状況が続いています。

情勢的には読売新聞が「自民やや先行」と報じているものの、日経新聞や共同通信の伝え方からは立憲の方がわずかに上回っていることがうかがえます。

今野氏「実はキッシー最大のピンチなんじゃないかと」

詳細を見ると、末次氏が立憲支持層の約9割を固めているのに対して金子氏が固めたのは自民支持層の7割ほどにとどまり、党内分裂の影響が出ているようです。

これまでの選挙では、自民党は分裂していても野党が多弱だったために勝つことができました。しかし、今回は野党が団結したうえに世襲批判や内閣支持率といった要素も相まって、自民党にとって苦しい状況となっています。

そのため、もともと苦戦が予想されていた参院徳島・高知補選と合わせて2敗の可能性がでてきた自民党。選挙戦最終日には岸田総理が2度目の応援に入る可能性も浮上しているとのことです。

両候補のデッドヒートから最後まで目が離せません。

衆院長崎4区補選その他のトピック

自民党だけでなく、野党側も泉代表、枝野氏など大物議員が現地入りしています。末次氏はもともと小沢一郎氏の秘書でしたが、過去4回落選し5回目で比例復活しており、それほど選挙に強くないことがうかがえます。

それゆえの大物入りであり、接戦の状況となっているのかもしれません。

もう1つ、この補選ではデマの情勢調査が拡散されたことでも注目されました。今野氏によると、永田町で選挙に関するデマ情報が流れることはほとんどなく、多くが地元に流れるのではないかとのこと。

永田町では解散に関するデマ情報が出ることはよくあるそうです。

最後に、選挙の勝敗を分けるポイントについて問うと「候補者自体の熱量や陣営の力」と今野氏。応援や構図などさまざまな要素があるものの、個人の力が非常に重要なポイントとなると語りました。

それらを踏まえた上で今野氏は自民党の勝利を予想。投票率が低くなりがちな補選において組織票は強い力を発揮します。

公明党はいずれの地域でも1万の組織票があるとのことで、そのほか業界団体などの組織票をうまく固めることができれば自民党が逃げ切れる、と分析しました。

今野氏「これで野党が勝ったら、すみません。それぐらい、僕ごときがどっちと言えるほどじゃない、超接戦なんですよ!」

動画本編はこちら!

衆院長崎4区補選は自民党が苦戦!その裏事情とは?

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