「永山」破産へ 茨城空港にも出店 子会社含め負債55億円超

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帝国データバンクは20日、免税店を全国展開する永山(東京)と子会社の「YES MART(イエスマート)」(同)が同日付で東京地裁から破産手続き開始決定を受けたと発表した。負債は2社計約55億6000万円。茨城空港(茨城県小美玉市)内に免税店を出店していた。

同社は外国人観光客向けの免税店を全国の空港などに出店していたほか、卸売りやネット販売も手がけ、2018年3月期には年売上高約230億9600万円を計上した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で免税店のインバウンド需要が減り、休業を余儀なくされるなど23年3月期は同約46億6100万円まで減少。20年8月にイエスマートを設立し、韓国食品を扱うスーパーを全国展開したが、過去の訪日外国人向け販売の免税処理に一部不備があることが発覚し、追徴課税を求められていた。

免税店は今年7月時点で茨城空港を含め全国に20店舗あった。茨城空港での営業は終了となる見込み。茨城空港ビル管理事務所によると、同社の免税店は空港開設当初から出店していた。同免税店員から20日、同事務所に解雇通知を受けたとの報告があったという。

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