日中に優先バスレーン 武蔵-野町周辺の都心軸

金沢市中心部を走るバス。市は11月にバスレーンの実験を始める=片町2丁目

  ●郊外で専用車線を解除

 金沢市は11月の1カ月間、市内でバスレーンの実験を行う。朝夕に混雑が目立つ野町―武蔵の都心軸を対象に、平日の日中にバス優先レーンを設置する一方、交通量の比較的少ない郊外では、東山から鳴和交差点、崎浦から小立野4丁目交差点で平日の通勤通学時間帯に専用レーンを解除する。バスの走行環境を充実させ、公共交通優先のまちづくりを進めたい考えだ。

 市側が20日の市議会総務常任委員会で報告した。実験では都心軸の上り(野町広小路-武蔵)、下り(武蔵-犀川大橋北詰)で、平日の午前9時~午後5時に歩道側の第1車線をバス優先レーンとし、バスが見えたら車線を譲ってもらう。武蔵周辺には貨物車の臨時荷さばき駐車場を設け、都心軸で荷さばきによる渋滞の解消を目指す。

 この区間は現在、平日の午前7時半~9時、午後5時~7時、土日祝日の午後3時~7時がバスやタクシーの専用レーンとなっているが、日中もバス優先車線にして交通円滑化を図る。

 東山―鳴和、崎浦―小立野4丁目の2カ所は午前7時半~同9時に専用レーンを解除する。交通量の減少を受け、専用レーンを確保する必要があるかを確認する。市は結果を検証し、導入の可能性を探る方針だ。

  ●地域運営交通の試験運行 11月から鈴見、若松地区で

 鈴見、若松地区は11月、マイクロバスやジャンボタクシーを活用した地域運営交通の試験運行を始める。買い物や通院などで田上やもりの里に向かう住民の移動手段として利用してもらう。来年3月27日まで毎週水曜に3便を走らせる。

 総務常任委で市が説明した。両地区の町会や杜の里の商店でつくる運行委員会が事業主体、大和タクシーが運行事業者となる。利用登録料は5カ月5千円、1カ月1200円。利用状況を検証し、来年度に本格運行するかどうかを決める。

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