国史跡に指定されている福井県小浜市伏原の山城「後瀬山城(のちせやまじょう)」とその関連史跡を後世に伝えようと、寺院を中心に後瀬山若狭武田氏史跡保存会を発足させ10月17日夜、市働く婦人の家で設立記念総会を開いた。今後、トレッキングルート整備、ガイドブック製作など史跡をより深く知ってもらい、訪れてもらえるよう活動していく。
後瀬山城は1522年、若狭守護武田元光が築き、約80年にわたり歴代国主の居城となった。昨年、築城500年を迎え、市が記念イベントを開催した。
保存会は本境寺(同市竜田)住職の谷川日康さん(72)が発起人。2017年から後瀬山の史跡散策を始め、魅力発信へ18年に「後瀬山くらぶ」を立ち上げた。県内外から人を集め散策や勉強会を開いてきた。今年5月、寺院や地権者らで保存会を設立した。
史跡散策や勉強会を継続し、トレッキングルートの案内板設置や倒木処理、ガイドブック製作などをしていく方針。
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記念総会には関係者ら約30人が出席。会長に就任した常高寺(同市浅間)の澤口輝禅住職が「力を合わせ、(後瀬山の史跡を)広く知らしめ、発展させていきたい」とあいさつした。
事務局の谷川さんは「地元の人が史跡を守るためにたくさん参加してくれた。多くの人に来てもらえるよう整備をしていきたい」と意気込んでいた。保存会の問い合わせは本境寺=電話0770-52-2530。