「播磨臨海地域道路」の優先整備36キロ、詳細ルート固まる 明石西ー姫路にIC13カ所など

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 神戸市西区と兵庫県太子町を結ぶ「播磨臨海地域道路」のうち優先整備区間とされる約36キロについて、県と沿線市町が詳細なルート案を発表した。既に大まかな「ルート帯」は示していたが、インターチェンジ(IC)やジャンクション(JCT)の位置も含めて、初めて具体案を明らかにした。県は数年かけて都市計画決定を目指す方針で、11月から順次、沿線市町とともに住民説明会を開く。

 優先整備区間は、第二神明道路の大久保IC-明石西IC間に新設する「明石西JCT」を起点に、姫路市広畑区に設ける「広畑IC」に至るルート。全区間とも片側2車線で、おおむね山陽電鉄の南側を通る。 県によると、優先整備区間にICは13カ所設け、うち4カ所(稲美、平岡播磨、飾磨、飾磨西)は一般道から東西両方向に入ることができる。残る9カ所(別府、尾上、高砂東、高砂西、伊保、大塩、白浜北、白浜、広畑)は東西のどちらか1方向のみに対応する。

 JCTは明石西を含め3カ所。加古川JCTは明石西IC-加古川東ランプ間で加古川バイパスと接続し、大塩IC-白浜北IC間に設ける姫路南JCTは、播但連絡道路に向かう道路と分岐する。IC、JCTとも名称は現時点の仮称。

 ルートの検討に当たっては、移転が難しい大規模工場やライフライン施設、学校などへの影響を極力避け、建物が比較的少ない市街化調整区域や緑地、水路といった公共空間を選んだ。

 播磨臨海地域道路を巡っては、慢性化している加古川、姫路両バイパスの渋滞緩和や、物流機能の強化に向け、県や沿線市町が長年にわたって国に整備を要望。災害時の交通ネットワークを確保する狙いもある。

 住民説明会は11~12月に神戸、姫路、明石、加古川、高砂の各市と稲美町で計32回を予定する。詳しい日程や会場は県ホームページで確認できる。県都市計画課TEL078.362.4307(田中陽一)

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