兵庫県信用組合(神戸市中央区)は来年4月から、西脇市周辺の地場産業「播州織」のシャツやブラウス、小物を全職員が着用することを決めた。地域の特産品を職員自身が身に着け、良さを周囲に広めてもらう。800万円超をかけて同信組が一括購入し、職員に支給する。
営業などの総合職263人に、1人当たり2枚のシャツやブラウスを渡す。白色無地で、襟や袖の形は統一する。播州織工房館(西脇市)に発注し、すでに採寸を始めている。
内勤の業務職148人には、既存の制服に合わせたリボンタイを支給する。今月20日に全支店の業務職代表が集まり、デザインを検討した。
同信組は県内に24店舗あり、北播磨の5市1町全てに支店を置く唯一の地域金融機関でもある。北播磨のメインバンクシェアは、みなと銀行、三井住友銀行に次ぐ3番手と高い。今年6月にあった同地域の経営者勉強会で、橋爪秀明理事長(63)が出席者との会話から着想し、実現させた。
橋爪氏は「中小事業者の応援はもちろん、その先にある地域の活性化を意識した。同様の取り組みを北播磨以外にも広げたい」と話した。(高見雄樹)