世界チャンピオンの寺地拳四朗が一日署長 痴漢に遭った体験を告白「恐怖で声出なかった」

防犯の大切さを呼びかけた寺地拳四朗選手(城陽市富野のアル・プラザ城陽)

 京都府城陽市出身のプロボクサー寺地拳四朗選手(31)が京都府警城陽署の一日署長を務めた。9月に世界ボクシング協会(WBA)、世界ボクシング評議会(WBC)のライトフライ級統一王座を防衛した凱旋(がいせん)ということもあり、同市富野のアル・プラザ城陽で行われたトークイベントには大勢の市民が詰めかけた。

 全国地域安全運動の一環。寺地選手は警察官の制服姿で、二つのチャンピオンベルトを携え、加島清弘署長、奥田敏晴市長と登壇した。勝負への執念の源を聞かれると、「応援してくれる人やチームのために頑張ろうというのが一番」と話した。

 防犯に関しては、電車内で痴漢に遭った体験を披露。「恐怖で声が出なかった。あれからいろいろ考えたが、心構えをシミュレーションしたり、助けを求められるアプリをダウンロードしておいたりすることが大事では」と率直に語った。

 この後は来場者との写真撮影に気さくに応じていた。

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