盤石の神戸、初優勝にまた一歩前進! 井出遥也1G1Aに佐々木大樹2発で国立での鹿島戦制す【明治安田J1第30節】

明治安田生命J1リーグ第30節の21日に国立競技場で行われ、ヴィッセル神戸が3-1で鹿島アントラーズを下した。

初優勝に迫る首位の神戸は出場停止の初瀬に代わって左サイドバックに本多を抜擢し、マテウス・トゥレールが先発復帰。負傷で代表離脱の前川と別メニュー続いた武藤もスタートから出場した。一方、4位の鹿島は前節から1選手を変更。知念に代わって荒木が先発した。

プレッシングから入る戦いぶりが似通った両者の試合は神戸が敵陣に攻め入る入りに。13分に右CKからファーでフリーの佐々木が右足を振り抜いたシーンは枠の上に外れたが、フィニッシュに持ち込む回数でも鹿島を上回る。

すると、16分に序盤から存在感が光る佐々木は左サイド深くから井出が左足でゴール前に送ったクロスにヘッド。後ろにステップを踏みながらの力が入りづらいシュートだったが、ゴール右に吸い込まれ、神戸が先手を奪う。

序盤から続いた守勢の時間を凌ぎ切れず、追いかける鹿島はそこから折り返し始めるが、なかなかシュートに持ち込めず。ボールを握ってもビルドアップのところから停滞感が続き、エースの鈴木に良い形で繋げていけない。

そんな鹿島は35分に鈴木が半ば強引な左足フィニッシュに持ち込んだ以外、攻撃の形を作れないなか、45分に神戸が追加点。右サイドからの展開で左サイドを抜け出した武藤の右足アウトサイドクロスにファーの井出が頭で合わせる。

武藤の抜け出しもVARでオンサイドが認められ、井出にとって嬉しいJ1初ゴールで突き放した神戸が後半に余裕をもって入るなか、鹿島は昌子、松村、仲間を一挙に投入。深くに仕掛けるシーンを増やす鹿島だが、神戸も最後で粘る。

58分に右サイドからのクロスに植田がヘッドで合わせ、襲いかかった場面もGK前川が阻み、優勢の神戸は59分に井出とジェアン・パトリッキの交代に動くと、その直後に3点目のチャンス。大迫がヘッドで迫るが、相手GKが凌ぐ。

鹿島にボールを持たせながらも攻めどきにしっかりと攻め切るシーンが際立つ神戸は左CKの62分、結局はオフサイドポジションにいた大迫の関与で認められなかったものの、酒井がネットを揺らしたりと流れを渡さない。

鹿島は68分に垣田を入れ、鈴木との2トップを形成したが、思うように迫力を出せず。75分に松村が右サイドから持ち上がってクロスを送り、鈴木にお膳立てしたが、右足コントロールショットがわずかに外れ、生かせない。

そのなか、79分にジェアン・パトリッキが左ポストを叩くシュートで3点目に迫ったりと試合巧者の神戸は83分に右CKから味方のシュートがクロスバーを直撃した流れから、ファーの佐々木が右足で叩き込み、勝負を決めた。

鹿島は後半アディショナルタイムに松村が一矢報いるが、2戦ぶりの黒星で3試合勝ちなし。数字上でも優勝の可能性が消滅した。一方の神戸は3連勝。盤石の戦いぶりで初優勝にまた一歩前進した。

ヴィッセル神戸 3-1 鹿島アントラーズ
【神戸】
佐々木大樹(前16、後38)
井出遥也(前45)
【鹿島】
松村優太(後46)

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